能登で再度の強震、復興への影響を懸念 被災者「一歩一歩進むしか」

AI要約

能登半島地震から5カ月後に再び強い地震が襲い、復興が遅れる可能性があることが懸念されている。

輪島市では元日の地震で大きな被害を受け、建物5棟が倒壊。復興を目指す田谷昂大さんの実家も倒壊し、心の傷を負った。

田谷さんは復興のためのビレッジ構想を進めているが、地震による心の負担が仲間に影響を与えるのではと心配している。

能登で再度の強震、復興への影響を懸念 被災者「一歩一歩進むしか」

 能登半島地震から5カ月。復興に向け動き出そうとしている被災地を、震度5強の強い揺れが再び襲った。心身に疲労を募らせている被災者に追い打ちをかけるような強震に、復興への影響を懸念する声が上がる。

 石川県輪島市では、元日の地震で大きな被害を受けていた建物5棟が倒壊した。輪島塗の専門店を営む田谷昂大(たかひろ)さん(32)の実家は天井や床が抜け、全壊判定されながらも形を保っていたが、この日の揺れで倒壊した。「家が完全に壊れた姿を見て、心に穴が開いた。残っていた温かい思い出もすべて失われた気がした」と嘆く。

 田谷さんは復興のため、輪島塗の仮設工房と宿泊施設を併設し、能登の特産物を漆器に盛りつけて提供することで、輪島塗のよさを体験してもらう「ビレッジ」構想を練っている。だが、度重なる地震で仲間の心が折れないか心配だ。

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