精神障害の労災認定、5年連続最多 「カスハラ」は52件 厚労省
AI要約
2023年度の労災補償状況によると、精神障害の労災認定件数は過去最多の883件に上った。
過重労働が原因の脳・心臓疾患も含め、全体の労災認定件数は1097件で過去最多となった。
労災原因の中で最も多かったのは「上司などからのパワハラ」で、カスタマーハラスメントに関連する労災認定も増加した。
厚生労働省が28日発表した2023年度の労災補償状況によると、仕事での強いストレスを原因とする精神障害の労災認定は883件に上った。
前年度から173件増え、5年連続で過去最多を更新。背景にはパワハラが労災の原因として認められるとの認識の広がりがあるとみられる。
過重労働が原因の脳・心臓疾患を合わせた全体の労災認定件数も、193件増加の1097件となり、過去最多となった。このうち死亡や自殺、自殺未遂につながった事案は14件増えて135件だった。
精神障害の原因で最も多かったのは「上司などからのパワハラ」（157件）で、「セクハラ」（103件）が続いた。23年度から「顧客からの著しい迷惑行為」を原因の類型に追加し、カスタマーハラスメント（カスハラ）が労災の原因となり得ることを明確化。52件が認定された。
