日本とEU、水素の国際ルールづくりで協力 最大生産国の中国にらみ

AI要約

日本と欧州連合(EU)は、水素の普及に向けて国際的なルールづくりで協力する合意をし、中国への依存を減らす狙いもある。

斎藤健経済産業相とEUのシムソン欧州委員が共同声明をまとめ、市場歪曲的な補助金による供給源への依存を懸念し、公平な競争条件を促すための標準化や支援措置について協力することを決定した。

水を電気分解して水素をつくる装置や大規模液化水素タンク、インフラ設備の標準化を進める工程表を作成し、さらなる協議を行うことが含まれている。

日本とEU、水素の国際ルールづくりで協力 最大生産国の中国にらみ

 日本と欧州連合(EU)は、新たなエネルギーとして期待される水素の普及に向けて、製造設備やインフラの標準化など国際的なルールづくりを協力して進めることで合意した。最大の生産国である中国への依存を減らすねらいもある。

 斎藤健経済産業相とEUのシムソン欧州委員(エネルギー担当)が3日、東京都内で開いた会合で共同声明をまとめた。声明では中国を念頭に、「市場歪曲(わいきょく)的な補助金」による特定の供給源への依存関係を「武器化」することについて、強い懸念を表明。公平な競争条件を促すため、水を電気分解して水素をつくる電解槽や大規模液化水素タンク、インフラ設備などの標準化を協力して進める工程表を作成するほか、支援措置についても協議することなどが盛り込まれた。