雑貨のFrancfrancを人気ドラッグストアが約500億円で買収。「新業態の開発」検討へ

AI要約

アインHDがインテリア雑貨の「Francfranc」を全株式取得し、子会社化。

Francfrancは経営改革を経て黒字化し、売上高394億8400万円、純利益11億9400万円。

アインHDとFrancfrancは事業シナジー効果を期待し、新業態の開発も検討。

雑貨のFrancfrancを人気ドラッグストアが約500億円で買収。「新業態の開発」検討へ

コスメに強みを持つドラッグストア「アインズ&トルぺ」を展開するアインHDが、インテリア雑貨の「Francfranc(フランフラン)」の全株式を取得し、子会社化すると発表した。買収額は499億7600万円。

Francfrancは2021年に創業者が退任すると同時に、大株主だったセブン&アイ・ホールディングスが保有株式の約半数を売却。事業承継を得意とする投資ファンド・日本成長投資アライアンス(JGIA)を新たな株主として迎え、長年続いた横ばいの成長から脱却すべく、経営改革を急いできた。

▶参考記事:黒字化で好調のFrancfranc、背景に逆張りの「かわいい」とコスト減。社員減らし、本社は窓なし地下

人員削減にオフィスの縮小、役員報酬の減額や不採算ブランドの閉鎖など経営資源を集中した結果、黒字化に成功している。2023年8月期の売上高は394億8400万円、純利益は11億9400万円だった。

創業者から経営を引き継いだ佐野一幸社長は、2023年4月のインタビューで「今後の方針としては上場も選択肢の1つです。株主であるファンドのExitがあるタイミングでいろんな選択肢が出てくると思いますが、関係者と話し合いながら方向性を決めていきます」と話していたが、後者を選んだようだ。

投資ファンドのJGIAは同じく3日、今回の株式譲渡について公表した上で、「アインズ&トルぺとFrancfrancは出店エリア、主要な顧客層及びその価値観に類似性がある一方で、販売する商品のカテゴリーは異なる部門を得意とする補完関係にある」とし、「事業シナジー効果」を確信しているとコメントを出した。

アインHDも「市場にインパクトを与える新業態の開発(事業価値の創出)も検討していく」としており、今後の両者の取り組みを注視したい。