輪島大祭、能登半島地震で今年は縮小も 被災の町をキリコが照らす

AI要約

石川県輪島市河井町で被害を受けた重蔵神社の夏祭りが開催された。

祭りでは笛や太鼓の音が響き、倒壊した家屋の残る道をキリコが巡行した。

今年は祭りの日程やルートが変更されるなど、過去の祭りとは異なる形で行われた。

輪島大祭、能登半島地震で今年は縮小も 被災の町をキリコが照らす

 能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市河井町にある重蔵(じゅうぞう)神社の夏祭りが23日、行われた。まちには笛と太鼓の音が響き、亀裂や陥没を修復した跡の目立つ道路をゆっくり進むみこしに続いて、総漆塗りなどの巨大な灯籠(とうろう)「キリコ」9本が、倒壊した家屋の残る道でぐるぐる回り、仮設住宅の前を駆け抜けた。

 例年は、中心市街地にある4神社が8月22~25日の4日間にそれぞれ夏季大祭を行い、全体で「輪島大祭」と呼ばれて観光客にも親しまれてきた。甚大な被害を受けた、他の3神社では今夏、キリコの巡行は見送り、祭事はせずに神事だけとするところもある。

 重蔵神社も、例年は2日間の日程を1日に短縮し、みこしやキリコが練り歩くルートを短くした。終盤の見どころ、たいまつを倒す神事を行う場所には仮設住宅があるため、たいまつ神事も見送った。(上田真由美)