大雨で2m近く浸水するも…畳ごと浮き被害免れた“灯ろう”750体に火が灯される「一日も早い復興を」【山形発】
鮭川村の庭月観音では、灯ろうが奉納され、参拝者は先祖の慰霊と復興を願い手を合わせた。
境内には750体の灯ろうが並べられ、火が灯されていった。
水害に負けない気持ちで努力し、一日も早い復興を願う参拝者が広がっていた。
8月18日夜、山形・鮭川村の庭月観音で、7月の大雨で浸水を免れた灯ろうが奉納された。2024年は恒例の「灯ろう流し」はできなかったが、参拝者は先祖の慰霊と一日も早い復興を願い、手を合わせていた。
18日、鮭川村の庭月観音では境内に約750体の灯ろうが並べられ、一つひとつ火が灯されていった。
村内から:
いろいろ寺の掃除もやって、きょう開催できたことをうれしく思う。
本来は、そばを流れる鮭川に流す送り盆の恒例行事「灯ろう流し」。
しかし、2024年は7月25日からの大雨の影響もあり、川には流さず、境内に飾り奉納することになった。
鮭川村では、住宅の浸水や土砂崩れによる倒壊などの被害があり、発生から3週間以上たった今でも16人が村の施設で避難生活を余儀なくされている。
庭月観音でも寺一帯が2メートル近く浸水し、経本や絵馬などが泥をかぶった。
その一方で、畳の上に置いていた灯ろうは、寺が浸水した時に畳ごと浮いたことで、ほとんどが無事だったという。
18日に訪れた人は「灯ろう流しも見たことがあるが、これもきれいだと思う。先祖も喜んでいると思う。難儀してきれいにして」と話し、先祖の霊を慰めるとともに、一日も早い復興を願い手を合わせていた。
庭月観音・庭崎賢恵住職:
このように送り盆の行事ができたということ、みなさんの気持ち・人の力の偉大さを実感している。水害に負けるなというみなさんの心だと思うので、かみしめてさらに努力して、みんなと共に歩んでいきたい。
庭月観音は、18日から参拝者の受け入れを再開したという。
(さくらんぼテレビ)