自衛隊の能登半島派遣、8月末で終了へ 過去最長の災害派遣

AI要約

石川県珠洲市の市長は、能登半島地震の被災地で自衛隊の支援を8月末までに終了する方向で調整中。

自衛隊の入浴支援のみが現在行われており、東日本大震災を超える長期の災害派遣が終了する見通し。

市長は市民の安全を確保し、通水率も向上しているため、終了を決定する旨を述べた。

自衛隊の能登半島派遣、8月末で終了へ 過去最長の災害派遣

 能登半島地震で被災した石川県珠洲市の泉谷満寿裕市長は21日、市内で続く自衛隊の支援について、8月末をめどに終える方向で調整すると表明した。

 県によると、現在の自衛隊の支援は珠洲市での入浴支援のみ。東日本大震災を超え、震災で過去最長となっている自衛隊の災害派遣が終了する見通し。派遣期間は6月23日で175日となり、東日本大震災の174日を超えていた。

 泉谷市長はこの日の県の災害対策本部員会議で、「8カ月近くが経過し、これ以上お願いするのは心苦しい。8月末ごろをめどに終了いただけるよう、調整に入りたい」と述べた。県は、珠洲市が終了を決定し次第、自衛隊に災害派遣要請の撤収時期を通知するとしている。

 自衛隊は1月1日の発災直後から能登半島の各地で人命救助や孤立地域への物資の搬送、炊き出し、入浴支援などをしてきた。

 泉谷市長は「市民の命を守っていただいた」と自衛隊に感謝したうえで、市内の通水率が9割を超え、9月中に断水解消のめどが立ってきたことを終了の理由に挙げた。(土井良典)