遺体を取り違えて解剖 名前確認せず、遺族に謝罪 国循センター

AI要約

国立循環器病研究センターで入院患者の遺体を誤って病理解剖した事故が発生した。

ミスがあった5月下旬、担当医が遺体を取り違えて解剖を始めたが途中で気付いた。

再発防止策として解剖前に名前や生年月日の確認を徹底することを決定した。

 国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)は7日、院内で死亡した後、一時的に安置していた入院患者の遺体を誤って病理解剖したと発表した。

 担当医が名前などを確認せず、解剖予定だった別の患者と取り違えたという。

 国循センターによると、ミスがあったのは5月下旬。解剖用に使う遺体安置庫に入れられていた70代男性の解剖を始めたところ、手術痕が予定していた患者と異なることに途中で気付いた。

 安置庫には遺族に引き渡す前の遺体を一時的に入れることもあるが、担当医は認識しておらず、予定の患者だと思い込んで解剖を始めていた。遺族にミスを報告した上で、承諾を得て最後まで解剖を行ったという。

 再発防止策として解剖前に名前や生年月日などの確認を徹底する。国循センターは「遺体を傷つけ、ご遺族に心労をお掛けしたことをおわびする」などとしている。