都知事選で過熱するヤジや中傷行為、容姿や年齢を揶揄 別の候補も苦言「リスペクトを」

AI要約

東京都知事選を巡る一部陣営に対するヤジや中傷行為の激化について報告。

一部陣営の演説会場に批判ビラを掲げる一団が現れ、大声を上げている様子。

選挙カーでの演説中にもアンチの一団がビラやヤジで誹謗中傷を繰り返す様子が続いている。

都知事選で過熱するヤジや中傷行為、容姿や年齢を揶揄 別の候補も苦言「リスペクトを」

東京都知事選(7日投開票)を巡って、一部陣営に対するヤジや中傷行為が過熱している。6月20日の告示以降、この陣営の演説会場に批判ビラを掲げる一団が現れる場面は少なくなかったが、ここ数日は演説が聞き取りにくいほどの大声を上げている。4月の衆院東京15区補欠選挙では政治団体「つばさの党」陣営が東京地検に公選法違反(自由妨害)罪で起訴される事態となったが、都知事選でつばさの党の「選挙妨害」を模倣したとみられる動きもある。

■「落選運動をしている」

3日夕、都内のある広場の一角は選挙カーに向かって柵で仕切られ、中に入る人に対してSP(セキュリティーポリス)や陣営スタッフが手荷物検査を行っていた。

外側では子供連れや中学生ら通行人が行きかう中、「おい 有権者をなめるな」「一緒に中指 立てください(まま)」「落選運動 しています」と書かれたビラを掲げる人々がいる。

選挙カーに候補が登壇し、演説が始まると、聴衆から散発的に声援が飛ぶ一方、「アンチ」の人々は警戒に当たる陣営スタッフを引き連れる形で、ほとんど声を上げることなく周囲を巡回していたが、終盤になると、「だいっきらいだー」と大声で繰り返す人がいた。

この候補を巡っては、街宣活動を行うたびに、アンチの一団が現れては、ビラなどで誹謗中傷を繰り返している。

■注意されると「中国か」

2日に都内の駅前で行った街宣活動では、候補が現れる前から、候補が会場を去って仕切りで設けた柵が撤去されるまで、絶えず絶叫調でヤジが飛んでいた。

中には候補の容姿を動物に例えたり、年齢を揶揄(やゆ)したりする内容も含まれている。陣営スタッフに「ほかの人もいるから静かに…」と注意されると、「寄らないで。出たー出たー、ドロボー、ふざけるなー」と声のトーンを上げる人や、「この国は中国か」と言論統制が激化する中国と重ね合わせる人もいた。聴衆の前で目を大きく開いて、ぴょんぴょん飛び跳ねて「帰れー帰れー」と候補に向かって叫ぶ人もいた。

候補もヤジに影響されたのか、ヤジが飛んだ直後、言葉が詰まる場面もあり、一般の聴衆にはヤジを飛ばす一団に向かい眉をひそめる人がいた。