徳洲会、医療ミス認め謝罪…患者2人死亡

AI要約

神戸徳洲会病院での医療過誤について、運営法人が人為ミスで起きた2つの症例について謝罪した。

市からの改善命令を受け、病院は医療体制の見直しを行う方針で、改善計画書を提出した。

改善計画書には医師の担当患者数の上限や救急搬送受け入れの上限などが盛り込まれており、是正が8月末までに行われる予定。

 神戸徳洲会病院(神戸市)で患者が必要な治療を受けられず死亡するなどの事故が相次いだ問題を巡り、運営法人の徳洲会は6日、神戸市内で開かれた市の有識者会議で、少なくとも2件について人為ミスで起きた医療過誤だったと初めて認め、謝罪した。

 医療過誤と認めたのは、病院が調査している14件のうち、前院長が糖尿病を見落とし70歳代男性が死亡した症例と、循環器内科医(当時)がカテーテル治療で脚の動脈を突き破り90歳代女性が死亡した症例。福田貢副理事長は「亡くなった方とご家族におわびの意を伝えたい」と謝罪した。

 市は今年2月、徳洲会に対し医療法に基づく改善命令を出し、医療体制の抜本的な見直しを盛り込んだ改善計画書の提出を求めた。

 会議では、病院が提出した計画書が公表された。前院長が50人超を受け持つなど無理な診療を続けていたことなどを受け、▽医師1人の担当患者は25人以下▽1日の救急搬送受け入れは8件まで――などの上限が盛り込まれた。病院側は8月末までに計画書に基づく是正を行う方針。