数々の映画ロケ地となった「最北の秘境駅」廃止へ…大正時代に開業、JR宗谷線・抜海駅

AI要約

稚内市は、2021年度から続けてきたJR宗谷線・抜海駅の維持管理を終了し、廃止が見込まれる。

JR北は19年12月に無人化方針を示し、市は21年度から駅の管理をしていたが、25年3月のダイヤ改正に向けて廃止を決定。

抜海駅は1924年に開業し、鉄道ファンには「最北の秘境駅」として知られ、記念式典や映画、ドラマのロケ地としても使われてきた。

 北海道稚内市は、2021年度から続けてきた市内のJR宗谷線・抜海駅の維持管理を、今年度で終えることをJR北海道に伝えた。これにより、25年3月のダイヤ改正に合わせ、駅は廃止となる見通しだ。

 市によると、抜海駅の維持管理の継続可否を問う書面に対し、継続しないと回答した。6月28日付。

 JR北は19年12月、利用者減を理由に、無人駅となっている抜海駅の廃止方針を提示。市は、21年度から駅を維持管理してきた。

 その後、地域と代替交通確保の協議も進む中、23年7月、維持管理費負担を24年度で終える方針を示しており、今回、JR北に正式に伝えた形だ。

 除排雪や施設修繕など、駅の維持管理費は21年度約74万円、22年度約54万円だった。23年度は約90万円と見込まれている。

 抜海駅は1924年(大正13年)6月25日に開業。鉄道ファンには「最北の秘境駅」として知られ、これまで数々の映画やドラマのロケ地となった。先月23日には、開業100周年を祝う記念式典があり、石の記念碑の披露などが行われた。