オッペンハイマーの孫が来日会見、原子力は「エネルギーとして」「原爆は使ってはいけない」

AI要約

ロバート・オッペンハイマーの孫であるチャールズ・オッペンハイマーさんが原爆の平和利用を訴える活動をしていることを明かし、被爆者との面会や講演に関する思いを語った。

チャールズさんは祖父の遺産について学び、原子力の兵器としての使用とエネルギー源としての使用を区別する必要性を強調した。

また、広島市を初めて訪れた際、被爆者との面会を通じて原爆の影響を直接知り、人類があらゆる爆弾を使用すべきではないとの考えを共有した。

 第2次世界大戦下の米国で原爆の開発を主導し、「原爆の父」と言われた物理学者ロバート・オッペンハイマーの孫のチャールズ・オッペンハイマーさん(49)が3日、東京都内で記者会見し、被爆者との交流などについて思いを語った。

 チャールズさんは、NGO団体「オッペンハイマー・プロジェクト」を設立して原子力の平和利用を訴える活動をしており、広島の被爆者との面会や講演のため、米サンフランシスコから来日。この日は、一橋大学での講演の後、日本記者クラブで記者会見に臨んだ。

 会見で、チャールズさんは世界情勢が緊迫していることに触れ、「今こそ祖父が核兵器についてどう考えていたかを学ぶべき時期。原子力にはよりよい使い方があり、兵器ではなくエネルギーとして使うべきだ」と話した。

 1日には初めて広島市を訪れた。「被爆者との面会を通じ、原爆の影響を直接知ることができた。原爆に限らず、人類にはあらゆる爆弾を使ってはいけない」と強調した。

 また、講演後に報道陣から映画「オッペンハイマー」(クリストファー・ノーラン監督)への感想を問われ、「素晴らしい監督なので、映画として良かったと思う。ロシアによるウクライナ侵略により核兵器の脅威が高まったことで、注目が集まったのだろう」と語った。