〔東京外為〕ドル、147円台前半=弱めの米CPIで下落(15日午前9時)

AI要約

ドル円相場は7月の米消費者物価指数(CPI)の結果を受けて、やや下落している。

米国時間には一時146円台に下落したが、買い戻しにより147円台に戻った。

市場ではFRBの利下げ観測が台頭し、ドル円相場は147円台前半のレンジで推移している。

 15日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、弱めの7月の米消費者物価指数(CPI)を受けてやや売られ、1ドル=147円台前半に下落している。午前9時現在、1ドル=147円28~28銭と前日(午後5時、147円40~41銭)比12銭のドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧州時間は147円台前半で軟調に推移。米国時間の序盤は146円80銭台に下落。米CPIを受けていったん146円50銭台に続落した。同水準では買い戻しが入り、147円40銭台を回復。終盤は147円20銭台に伸び悩んだ。東京時間の早朝は147円20~40銭前後のレンジ圏で推移している。

 7月の米CPIは前年同月比2.9%上昇し、市場予想(ロイター通信調べ)の3.0%上昇を下回った。2021年3月以来3年超ぶりに3%を割り込み、FRBの利下げ観測が改めて台頭。当初、0.50%の利下げを期待する動きとなったが、CPIの家賃の下げが鈍く、利下げ観測は0.25%に後退した。ドル円は買い戻されたものの、前日の東京時間夕方の水準を回復するには至っていない。

 午前9時前の4~6月期のGDPは強めとなったが、ドル円への目立った反応はみられず。市場では「米CPIの通過に伴って足元は決め手を欠いた状態」(大手邦銀)とされ、東京時間は147円台前半を軸としたレンジ圏で推移する公算が大きい。目先は、日本時間今夜の7月の米小売売上高、米週間新規失業保険申請件数などが注目される。

 ユーロは対円、対ドルでもみ合い。午前9時現在、1ユーロ=162円17~18銭(前日午後5時、162円21~22銭)、対ドルでは1.1011~1012ドル(同1.1005~1005ドル)。