〔米株式〕NYダウ、もみ合い=ナスダックは安い(14日午前)

AI要約

ニューヨーク株式市場は、7月の米消費者物価指数の発表を受けて売り買いが交錯している。CPIが市場予想をわずかに下回ったことや、インフレの鈍化傾向が示されたことから、FRBの利下げ観測が再び意識されている。

買い進まれた銘柄を中心に利益確定の売りもあり、15日の米小売売上高発表を見極める参加者も多い。ダウ構成銘柄やケラノバの動向が注目されている。

米菓子大手マースが米ケラノバを約360億ドルで買収することで合意した情報も市場を揺さぶっている。

 【ニューヨーク時事】14日午前のニューヨーク株式市場は、7月の米消費者物価指数(CPI)がほぼ想定内の内容となる中、売り買いが交錯している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比50.11ドル高の3万9815.75ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は82.07ポイント安の1万7105.54。

 米労働省が14日発表した7月のCPIは、前年同月比2.9%上昇と市場予想(ロイター通信調べ)の3.0%上昇を小幅に下回った。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月比3.2%上昇で市場予想と一致。前日発表の7月の米卸売物価指数(PPI)に続き、インフレの鈍化傾向が示された。連邦準備制度理事会(FRB)による9月の利下げ観測が改めて意識されたものの、米景気先行き不安も根強く、もみ合いとなっている。

 前日に急伸した反動から買い進まれた銘柄を中心に利益確定の売りも出やすい。翌15日発表の米小売売上高を見極めたいとする市場参加者も多い。

 ダウ構成銘柄では、メルクやアムジェンなどのヘルスケア関連やインテルの下げが目立つ一方、ホーム・デポ、スリーエム(3M)が上昇している。ダウ構成銘柄以外では、ケラノバ(旧ケロッグ)が大幅高。米菓子大手マースは14日、同業の米ケラノバを約360億ドルで買収することで合意したと発表した。