NY外為市場=ドル下落、米CPIで来月の利下げ観測再確認

AI要約

米ドルは主要通貨に下落し、対ユーロで8カ月ぶり安値を記録。消費者物価指数は鈍化し、利下げ観測が高まった。

日本円がドル安要因となり、日本の金利上昇が日米金利差の縮小に寄与。日本円が恩恵を受ける状況。

各通貨の動向により、ドル指数は小幅安、ユーロ/ドルは上昇、ポンド/ドルは下落。NZドルは大幅安で中央銀行の利下げが発表された。

NY外為市場=ドル下落、米CPIで来月の利下げ観測再確認

[ニューヨーク 14日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し下落し、対ユーロで8カ月ぶり安値を付けた。7月の消費者物価指数(CPI)でインフレ鎮静化が示されたことで、来月の利下げ観測が改めて確認された。

米労働省が発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.9%上昇。伸びは前月の3.0%から鈍化し、2021年3月以来、初めて3%を下回った。

前日発表の7月の卸売物価指数(PPI)も伸びが鈍化。インフレが下降傾向にあることが改めて示された。

CMEフェドウオッチによると、CPIを受け9月に0.50%ポイントの利下げが決定される確率は56%と、前日の53%から上昇した。

終盤の取引でドル/円は147.26円。

UBSの外為ストラテジスト、ワシーリー・セレブリアコフ氏は「米連邦準備理事会(FRB)が利下げに向かっていることはドル安要因になる」とし、「こうした中、最も恩恵を受けるのは日本円だ。日銀は利上げに向かっており、(日米)金利差の縮小に貢献している」と述べた。

岸田文雄首相は14日、9月に行われる自民党総裁選に出馬しない意向を表明。市場関係者は相場にほとんど影響はなかったとしている。

ドル指数は102.57と、小幅安だった。 

ユーロ/ドルは0.18%高の1.1014ドル。

英ポンド/ドルは0.29%安の1.2825ドル。英国立統計局(ONS)が発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.2%上昇し、6月から伸びが加速した。

ニュージーランドドルは1.28%安の0.5999米ドル。ニュージーランド準備銀行(中央銀行、RBNZ)は14日、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ、5.25%とした。利下げは2020年3月以来。今後さらなる利下げを行う可能性を示唆した。

ドル/円 NY午後4時 147.34/147.35

始値 146.86

高値 147.58

安値 146.58

ユーロ/ドル NY午後4時 1.1013/1.1014

始値 1.1021

高値 1.1047

安値 1.1005