〔東京外為〕ドル、146円台後半=弱めの米PPIで下落(14日午前9時)

AI要約

14日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場は、前日の米PPIの影響で下落し、1ドル=146円台後半に落ち着いている。

米PPIが予想を下回ったことでドルが弱含みとなり、円高基調が続いている。ただ、米株式の上昇が円売りを抑える要因となっている。

今夜には米CPIの発表が控えており、取引は慎重なムードが漂っている。ユーロは対円で小動き、対ドルで上昇している。

 14日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、前日の米卸売物価指数(PPI)が弱めとなったことに圧迫され、1ドル=146円台後半に下落している。午前9時現在、1ドル=146円94~94銭と前日(午後5時、147円83~85銭)比89銭のドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧州時間は147円80銭前後でもみ合った後、米国時間に下げ足が速まった。7月の米PPIが前月比0.1%上昇と、市場予想(0.2%上昇=ロイター通信調べ)を下回り、米長期金利が低下。ドル円は一時146円50銭台に下落。終盤は146円80銭台に持ち直した。東京時間の早朝もおおむね同水準。

 東京時間は、米PPIが弱かった影響で、「なお上値の重さが意識される」(FX業者)とみられる。ただ、米長期金利が低下する一方、米株式は大幅に上昇。日経平均株価の堅調な展開が見込まれ、「円売りも出やすいことからドル円の下げ余地は限られるだろう」(大手邦銀)と指摘される。

 また、日本時間の今夜には注目度の高い7月の米消費者物価(CPI)が発表されるため、「結果を見極めたいとのムードから積極的な取引は手控えられるだろう」(同)とされる。さらに「夏休み入りした参加者も多く、総じて動意は薄いのではないか」(同)との声も聞かれる。

 ユーロは対円で小動き。対ドルで上昇。弱い米PPIでユーロドルが堅調となった。午前9時現在、1ユーロ=161円57~58銭(前日午後5時、161円57~60銭)、対ドルでは1.0996~0996ドル(同1.0929~0930ドル)。