【元公務員解説】「定額減税」「調整給付金」6月の給与明細・住民税通知書で分かる!各自治体で調整給付金の申請もスタート

AI要約

定額減税の仕組みや確認方法について解説。

住民税と所得税の減税を確認する方法を詳細に説明。

自治体から送付される通知書や給与明細を活用して、減税されているかを確認。

【元公務員解説】「定額減税」「調整給付金」6月の給与明細・住民税通知書で分かる!各自治体で調整給付金の申請もスタート

6月から始まった定額減税では、所得税・住民税合わせて4万円の税金が差し引かれます。

減税により実質的な手取り収入が増えるため、個人消費の活性化が期待されています。

しかし、定額減税の仕組みは複雑です。3万円の所得税減税は毎月の徴収分から減税。

6月で引ききれなかった分は7月以降に繰り越されます。

一方、1万円の住民税減税は年間合計額から1万円を減税。差し引いた額は6月分では徴収せず残り11ヶ月で分けて徴収します。

また、減税しきれないと見込まれる人には、減税しきれなかった分を1万円単位で切り上げた「調整給付金」が支給されます。

その難解な仕組みから「正直減税される実感が湧かない」「結局自分が調整給付金の対象なのかわからない」と感じている人も多くいるでしょう。

この記事では、実際に定額減税がされているのか、調整給付金が給付されているのかを確認する方法を解説します。

後半では、すでに調整給付金の申請が始まっている自治体も紹介します。

定額減税の恩恵をいまいち実感しきれない人は、ぜひ参考にしてください。

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定額減税で手取りが増えているのを実感するには、それぞれ実際に減税されているかどうかを確かめる必要があります。

住民税、所得税が減税されていることを確認する方法を紹介します。

●住民税の確認方法

住民税が減税されているかどうかは、自治体から送付された「住民税通知書」を確認しましょう。この記事では、特別徴収の住民税意通知書を例に、確認方法を紹介します。

注目すべきは、以下の3点です。

 1.摘要欄

 2.税額控除額

 3.納付額

まずは「摘要欄」をチェックしてみましょう。

定額減税の対象となっている場合、摘要欄に「定額減税」とあり、市町村民税(特別区民税)、都道府県民税(都民税)がいくら減税になっているかが記されています。

記載の金額が減税されている額です。

自治体によっては「控除外額」として差し引けなかった金額を摘要欄に記載している場合もあります。

差し引けなかった金額は、調整給付金として別途支給されます。

次に「税額控除額」をチェックしてみましょう。

税額控除額の欄は市町村民税と都道府県民税の内訳を記載する項目にあります。

差し引かれる金額が税額控除額に記載されています。

ただし、この「税額控除額」欄にはふるさと納税をしたり住宅ローン控除が適用されたりした場合の控除額も記載されています。

人によっては定額減税で引かれる金額以外の控除額が「税額控除額」に記載されるとおさえておきましょう。

最後に「納付額」を確かめましょう。

定額減税の対象であれば「6月分」が0円と記載されています。

そして、7月分から5月分で「特別徴収税額」の欄に記載された金額を11で割った金額が記載されています。

金額を割った際に出る端数は7月分で徴収することになるため、ほかの月に比べて7月分の徴収額がやや高くなっている点に注意してください。

なお、自治体によっては「定額減税額」の欄を設けて減税される金額を記している場合があります。

摘要欄や税額控除額などを見ても何も記されていない場合は「定額減税額」のように定額減税について記されている項目がないか確かめてみましょう。

●所得税の確認方法

所得税が減税されているかどうかは「給与明細」や「2024年度の源泉徴収票」で確認できます。

給与明細で確認する場合は、明細内の「所得税」の欄を確認してください。

所得税の減税は3万円で、引ききれない分は翌月以降に繰り越されます。所得税欄が0円、もしくは毎月の金額よりも明らかに少ない金額であれば、定額減税で税金が引かれています。

源泉徴収票で確認する場合は、票内の「(摘要)」欄を確認してください。

「源泉徴収時所得税減税控除済額〇〇円、控除外額〇〇円」といった形で定額減税の旨が記載されています。記載されている金額が、減税されている額です。