「まさかこんなことになるとは…」トランプ氏の虚偽発言、発端はある女性の投稿か。後悔を口に

AI要約

米大統領選のテレビ討論会でトランプ氏が移民に関する発言で物議をかもし、SNS上で差別的な投稿や爆破予告が相次いだ。

発端はスプリングフィールドに住む女性の虚偽のFacebook投稿であり、トランプ氏や共和党副大統領候補もこれを引用して発言した。

女性は後にその投稿が誤りであることを認め、同情と謝罪の言葉を述べた。

「まさかこんなことになるとは…」トランプ氏の虚偽発言、発端はある女性の投稿か。後悔を口に

米大統領選のテレビ討論会で、共和党候補のトランプ氏から「移民がペットを捕まえて食べている」という発言が飛び出し、物議をかもした。討論会から数日が経ち、トランプ氏の発言は1人の女性によるSNSの投稿が発端だった、と現地メディアが報じている。

トランプ氏は9月10日、テレビ討論会で「移民政策」についてこう主張した。

「(米オハイオ州)スプリングフィールドでは、移民がそこに住む人々たちのペット、犬や猫を捕まえて食べている」

トランプ氏の発言を受け、現地に住むハイチ系移民に対する差別やバッシングが加熱。

SNSには虚偽の内容が数多く投稿され、市には爆破予告などが届くなど、取り返しのつかない事態に発展している。

このトランプ氏の発言だが、現地の複数メディアによれば、スプリングフィールドに住む女性のFacebook投稿が発端となったようだ。

女性は「隣人の娘の友人の猫が行方不明になったという話を聞いた」「その人が仕事から帰宅し、ハイチ人が住む近所の家に目をやると、庭の木に行方不明になった猫が吊るされていた。彼らは猫を食べようとしていたそうだ」と書き込んだ。

投稿はすでに削除されているものの、投稿のスクリーンショットがSNSで出回るなど大きな反響を呼んだ。

共和党の副大統領候補に選出されたJ・D・バンス氏も、この投稿をもとに、演説などで繰り返し「移民がペットを捕まえて食べている」と発言している。

ネット上のデマや誤報をチェックする情報機関「Newsguard」は、女性の投稿が、今回のウワサが出回ることになった最初の一人だと報じた。

同メディアは、女性本人や隣人に取材。その隣人は「私は猫を亡くした人のことを実際には知らない」「友人の知人から聞いた話だった」と話している。

Facebookに投稿した女性本人は、NBCニュースの取材に対し「こんなことになるとは思ってもみなかった」と語った。

「ハイチ系住民のコミュニティに同情します。もし私がハイチ出身だったら、たしかに怖いです」

「彼らが愛しているものを傷つけていると思われても仕方がない。でも私が意図していたこととはまったく違うんです」

女性の発言は、NBCの番組内でも紹介された。女性は「私が間違っていた」と後悔と謝罪の言葉を口にしている。

SNSでは女性に対し、「自分の発言に責任を持ってほしい」と厳しい意見が上がっている。