ミュージカル「イン・ザ・ハイツ」 豊原江理佳「夢に見た舞台、自分のルーツ知った作品」

AI要約

ニューヨークの移民コミュニティーを描いたミュージカル「IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ」が東京で上演される。若者たちの苦悩と成長がラテンミュージックで描かれる。

ドミニカ系移民のウスナビが夢を追い、幼なじみのヴァネッサに恋心を抱く。友人のニーナが帰ってきて物語が進展する。

女優の豊原江理佳は自身を役に重ねて舞台を輝かせることに喜びを感じている。

ミュージカル「イン・ザ・ハイツ」 豊原江理佳「夢に見た舞台、自分のルーツ知った作品」

米ニューヨークの移民コミュニティーを描いたミュージカル「IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ」が22日から、東京都品川区の「天王洲 銀河劇場」で上演される。ラテンミュージックでつづられる若者たちの苦悩と成長。外の世界へ憧れるヴァネッサを演じる豊原江理佳は、自身を役に重ねて「夢見ていた舞台」と目を輝かす。

移民が多く住む町ワシントンハイツ。雑貨店を営むドミニカ系移民のウスナビ(Micro、平間壮一)の夢は、彼のルーツであるドミニカに帰ること。幼なじみのヴァネッサに恋心を抱いている。ある日、名門大学に通う友人のニーナ(sara)がハイツに帰ってきて…。

12歳のときにブロードウェーで見た、憧れの作品だ。「『ラップやサルサ、ヒップホップを使う新しいミュージカルだ』という衝撃とともに、『自分は何者なのか』が分かった気がした」と当時を振り返る。

父親がドミニカ人で、自身も1歳まで住んでいたが、ほとんど記憶がない。同作を通して、初めて自分のルーツに触れたという。

ヴァネッサはハイツのマドンナで、誰もが振り返る〝イイ女〟。いつかハイツを出て、自分の夢をつかもうとする強い気持ちを持っている。その夢に向かう心に、女優として共感した。「それ以外は真逆なんですが。私は常に『すみませんすみません』という感じで生きていて、彼女のように風を切るような歩き方もしたことがない」と笑う。

稽古は気位の高い女性になるための特訓だった。キャストにはさまざまな才能が集まっていて刺激を受けたという。「絶対に後悔させないから見に来てほしい。踊りながら劇場から出て行ってもらえるはず」

10月6日まで。問い合わせは公演事務局(information2@pia.co.jp)。その後、京都や名古屋、神奈川でも公演する。(三宅令)