「不法移民がペット食べる」波紋 トランプ氏、発言を撤回せず

AI要約

トランプ前大統領の不法移民に関する発言が波紋を広げ、自治体に脅迫が相次ぐ

発端はオハイオ州でのペットを食べるという報告で、トランプ氏や副大統領候補が発言を拡散

ハイチ系移民を差別し攻撃するトランプ氏に対し、市はペットの被害報告なしと否定

 【ワシントン共同】米大統領選の共和党候補トランプ前大統領(78)の「不法移民がペットを食べる」との発言が波紋を広げている。現場とされた自治体には爆弾予告など脅迫が相次ぎ、自治体は「移民は不法ではなく、ペットの被害報告もない」と否定。だがトランプ氏は発言を撤回せず、民主党候補ハリス副大統領(59)の移民政策を攻撃し続けている。

 米メディアによると、騒動の発端は中西部オハイオ州スプリングフィールド市に住む女性の交流サイト(SNS)への投稿。「近隣住民の娘の友人がペットの猫を亡くした話」で、ハイチ系の隣人宅で木にぶら下げられ、食べる準備がされていたという内容だった。

 トランプ氏の副大統領候補でオハイオ州選出のバンス上院議員(40)がX(旧ツイッター)にこの話を投稿。トランプ氏は、6500万人以上が視聴した今月10日の大統領候補討論会で「ハイチからの不法移民がイヌやネコを食べている」と主張し、一気に拡散した。

 討論会後、市にはハイチ系の移民を敵視した脅迫が30件以上殺到した。