春Vの春日が8強入り 敗れた福岡第一のプロ注目右腕・前田明慶はプロ志望届の提出明言【高校野球福岡大会】

AI要約

春日が福岡第一を6-1で下し、過去最高の8強進出を果たした。前田歩三雄が96球の完投で光り、前田明慶も感謝の思いを込めて力投。

前田歩は変化球を効果的に投げ、「絶対に負けたくなかった」と語る。前田明は復帰途中ながらリリーフでの起用に限定し、2年半の集大成を投げた。

両者のプライドがぶつかり合い、ラストサマーのマウンドが熱くなった。

春Vの春日が8強入り 敗れた福岡第一のプロ注目右腕・前田明慶はプロ志望届の提出明言【高校野球福岡大会】

 ◆第106回全国高校野球選手権福岡大会5回戦 春日6―1福岡第一(17日・北九州市民球場)

 春の九州大会に出場したシードの春日が2017年と19年に並ぶ過去最高の8強に進んだ。背番号「1」の右腕、前田歩三雄(3年)が今夏初先発。「打者が真っすぐを狙っていたので」。途中からカーブなど変化球を効果的に交えて96球で完投した。クレバーな投球が光った前田歩は試合後に「絶対に負けたくなかった。チームメートにも言われますし、インターネットにも『第一の前田の方が上』みたいな書き込みがあったので」と明かした。意識していた相手は、福岡第一の4番手で登板した前田明慶(3年)だった。

 最速147キロを誇るプロ注目右腕の前田明は右肘痛からの復帰過程でもあり、リリーフでの起用に限定。この日は6回から登場した。6点ビハインドの苦しい展開にもかかわらず、最後まで気持ちを切らすことなく、3回無失点の力投。「親や支えてくださった方々への感謝の思いを込めて、2年半の集大成のつもりで投げました」。今後については「プロで一流の選手になりたい」と、プロ志望届の提出を明言した。勝敗の明暗は分かれても、2人の「前田」のプライドがラストサマーのマウンドを熱く彩った。(西口憲一)