最速153キロ右腕の神戸弘陵・村上泰斗がプロ志望届提出明言 阪神スカウト「上位候補」/兵庫

AI要約

神戸弘陵のプロ注目右腕・村上泰斗投手(3年)が涙を流しながら夏の高校野球大会を敗退し、プロへの道を歩む決意を語った。

村上投手は圧倒的なピッチングで無失点を記録するものの、チームは1点差で敗れ、高校野球の舞台を去ることになった。

プロスカウトから高く評価される村上投手は、今後はプロを目指す意思をしっかりと示し、甲子園に届かなかった思いをプロ入りへの原動力とする。

<高校野球兵庫大会:西宮今津3-2神戸弘陵>◇15日◇3回戦◇ほっともっとフィールド神戸

 涙が止まらなかった。神戸弘陵のプロ注目右腕・村上泰斗投手(3年)の夏が終わった。3回戦敗退。「負けるつもりはなかった。まだまだこれで高校野球が終わるとは実感が湧かない。また次の試合でも先発して、良い成績を残して上の段階でも投げたかった。悔いが残る」。現実を受け止めきれなかった。

 13日の飾磨工との2回戦では9回1死まで無安打の快投。中1日で迎えたこの日はベンチスタート。だが4回に逆転を許し、2-3の8回に無死一、二塁となりエースに出番が回ってきた。「ひっくり返せる投球を」と気迫を込め、3者連続三振でピンチを脱すとほえた。最速149キロを計測し、2回を投げて打者6人に4者連続を含む5奪三振で無失点と圧倒。それでもあと1点が足りなかった。

 高校から本格的に投手を始めた。最速153キロを出すなど完成度の高さからプロも注目する存在となった。視察した阪神熊野スカウトは「先発してもしっかりゲームをつくれているし、変化球もいい。全国で見ても高校生の中ではトップクラス。上位候補じゃないか」と位置づけた。

 村上自身も今後の進路については「プロ1本です」と話し、プロ志望届についても「確実に出します」と明言。高校では甲子園に届かなかった思いを、夢への糧とする。【林亮佑】