【阪神】苦難10勝大竹耕太郎が涙 岡田監督は笑顔で暴露「大したもん。規定投球回気にしとる」

AI要約

阪神大竹耕太郎投手は6回無失点で10勝目を挙げ、感極まって涙を流した。

昨年の肩のガングリオン手術の影響で不安もあったが、気持ちを持ち続けて10勝を達成した。

周囲の支えと反骨心を持ちながら、ヤクルト戦で連勝を続け、2年連続2桁勝利を目指す姿勢が評価されている。

【阪神】苦難10勝大竹耕太郎が涙 岡田監督は笑顔で暴露「大したもん。規定投球回気にしとる」

<阪神3-0ヤクルト>◇16日◇甲子園

 阪神大竹耕太郎投手(29)が泣いた。6回無失点で10勝目。囲み取材で「昨年と今年の2桁勝利の意味合い」について問われた時だった。

 「去年1年間投げて『今年は無理だろう』とか言われてきたけど。それでも…。すいません…」

 帽子で顔を覆う涙を隠した。約30秒の沈黙の後、「キャンプに入るぐらいは肩の状態も良くなかったので。不安はありました」と吐露。「だけど…」と前を向いた。

 「気持ちの面で『絶対今年もやる』というか。そういう気持ちを持ってずっと来た。うまくいかない方が今年は多かったですけど、気持ちだけは切らさないように。周りの支えがあって10勝まで来たと思います」

 周囲への感謝があふれ出る。今年1月に左肩のガングリオン(良性のしこり)を除去。その影響でキャンプはスロースタートだった。SNSを含め、周囲からの雑音も感じてきた。

 「できて当たり前。うまくいかなかったらすごく言われる。そういうのに負けないで。反骨心じゃないけど、そういうのを持っておきたい」

 この日も周りに助けられた。初回2死満塁では増田の飛球を左翼前川が好捕。お立ち台では「ありがとう」と感謝し「前川君に何か贈呈したいと思います」をプレゼントを約束した。ヤクルト戦はソフトバンク時代から無傷8連勝。「ツバメキラー」ぶりを存分に発揮し連戦の最後を締めた。

 現役ドラフト移籍1年目の昨季は12勝2敗で10個の貯金をつくった。国内移籍1年目から2年連続2桁勝利は西勇以来球団5人目。小林繁らレジェンドが通った道だ。早大の先輩でもある岡田監督は「大したもん」と称賛。「あとは規定イニングを気にしとる(笑い)」と暴露した。残り登板数次第だが、9回2/3に迫った初の規定投球回到達も目指せる位置。左腕は「自分のことはいいので、とにかく勝つためにやっていきたい」。次はリーグ連覇の涙が見たい。【中野椋】