H3ロケット3号機、正午過ぎに打ち上げ予定 責任者「連続成功あるのみ」

AI要約

日本の次世代主力ロケット「H3」3号機が、種子島宇宙センターから打ち上げられる。

H3は、安い費用で迅速な衛星打ち上げが可能な新型ロケットで、民間企業からの大量受注を目指す。

2号機の成功に続き、3号機は国の先進レーダー衛星を打ち上げる。

初号機は約30年ぶりの国産液体燃料ロケットでの打ち上げだったが失敗し、問題を解明した2号機は模擬衛星を搭載して成功。

3号機は実用段階であり、国の重要な大型衛星を搭載して打ち上げられる。

H3開発計画の責任者は連続成功を目指すと表明し、3号機の打ち上げに向けて準備を行っている。

H3ロケット3号機、正午過ぎに打ち上げ予定 責任者「連続成功あるのみ」

日本の次世代主力ロケット「H3」3号機が、種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)からまもなく打ち上げられる。予定時刻は1日午後0時6分。H3として初めて国の重要な大型衛星の打ち上げに成功し、日本の宇宙ビジネス拡大に貢献することを目指して、大空へ飛び立つ。

H3は、現在の主力ロケットH2Aの後継で、衛星打ち上げを望む企業などの使いやすさを重視。打ち上げ費用や組み立て期間がH2Aの約半分で、安く迅速な衛星打ち上げが可能なことを示し、民間企業からの衛星打ち上げの大量受注獲得を目指す役割を担う。

だが、全く新開発の国産液体燃料ロケットとしては約30年ぶりの打ち上げだった初号機は昨年3月、打ち上げに失敗。搭載していた国の先進光学衛星「だいち3号」を失うとともに、日本の技術への信頼が揺らいだ。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は、徹底的に原因を究明し、ショートや過電流による機体制御装置の損傷が原因だったと解明。対策を施した2号機は、今年2月に打ち上げに成功したが、初号機失敗の影響で重要な大型衛星は搭載できず、代わりに大型衛星と同サイズの模擬衛星を搭載した。

2号機が打ち上げに成功したことで、H3は試験段階を終了。3号機は実用段階の機体として、国の先進レーダー衛星「だいち4号」を宇宙へ送り届ける役割を担うことになった。

H3開発計画の責任者であるJAXAの有田誠プロジェクトマネージャは、打ち上げに先立つ記者会見で「H3の本格的な実用段階に向けた大事なステップで、準備は十分に尽くした。この先は連続成功あるのみだ」と決意を表明。2号機に引き続いての打ち上げ成功を目指す。