ESA、独自の月着陸船を2031年に打ち上げ–2100kgまで搭載、100mの精度で着陸

AI要約

「Argonaut」はESAが2031年に打ち上げる独自の月着陸計画で、科学観測機器などの貨物を複数回届けることを目標としている。

Artemis計画とは独立しており、NASAの計画を補完する可能性がある。月面のあらゆる場所に100m以内の着陸精度が可能で、2024年に初飛行を成功させたAriane 6で打ち上げ予定。

ESAは2030年代に5回のArgonautのミッションを予定しており、Redwire社との契約でロボットアームの試作品も開発中。

ESA、独自の月着陸船を2031年に打ち上げ–2100kgまで搭載、100mの精度で着陸

欧州宇宙機関(ESA)は、独自の月着陸計画「Argonaut」(アルゴノート)を2031年に打ち上げると発表した。

 Argonautでは月に科学観測機器などの貨物(ペイロード)を複数回届けることを目標としている。着陸機(ランダー)には、将来の宇宙飛行士のための食糧や水を含め、最大2100kgのペイロードを搭載可能と説明。月面のあらゆる場所に100m以内の精度で着陸できるという。

 米航空宇宙局(NASA)が主導する「Artemis」計画とは独立したものだが、Artemisを補完するものとして貨物輸送などを担う可能性があると説明する。

 ランダーは、月に降り立つための降下機(ディセンダー)、探査車(ローバー)や科学観測機器などのペイロード、ディセンダーとペイロードを接続するカーゴプラットフォームという3つのコンポーネントで構成される。Argonautは、2024年7月に初飛行に成功した「Ariane 6」で打ち上げられる。

 ESAは2030年代に5回のArgonautのミッションを予定しており、各ミッションは打ち上げから着陸まで1週間から1カ月かかると説明。すでに米Redwireと、Argonautのロボットアームの試作品の開発も契約している。