溝が深まる知事との会談、市長「有意義」…だが負担金問題「進展なかった」

AI要約

岡山市の大森雅夫市長は伊原木知事との会談を実現し、信頼関係を回復する意向を示した。

市と県の負担金問題について意見のすれ違いがあったが、会談を通じて解決には至らなかった。

大森市長は協議の継続を呼びかけ、市民県民のために一緒に取り組むことの重要性を強調した。

 岡山市の大森雅夫市長は11日、定例記者会見で、伊原木知事と6月28日に県庁で会談したことについて、「負担金問題の解決へ進展はなかったが、求め続けた会談が実現したことは有意義で大きな進歩だ。次に向けて県との信頼関係を回復していきたい」と述べ、深まっている知事との溝を埋めていく姿勢を示した。

 県は「県建設事業費市町村負担金徴収条例」に基づき、県総合グラウンド(岡山市北区)の照明の設備更新費用の一部などを市に請求してきたが、市は一律50%としている負担割合が妥当ではないとして反発。市長は知事との会談を望む一方、知事側は拒否するなどすれ違いが続いていた。

 知事は7月3日の定例記者会見で市長と会談したことを明らかにしたが、「第一声から『残念』『失礼』という言葉が市長の方から出た。次に向かうような感じではなかった」などと、不快感を示した。

 大森市長は会見で、会談時に負担金問題について知事に提起したことを明らかにし、「『個別の問題を話し合う場ではない』として、協議できなかったのは非常に残念だ」と語った。一方で「崩れた信頼関係を回復するために会談がある。お互い市民県民のため取り組んでいる。一緒になって動いていくことが必要だ」として、継続的な協議の開催を働きかけていく考えを示した。