下げ相場の対策として完璧に機能している「4つの投資分野」とは（海外）

景気後退懸念の中で投資家がリスクを回避し、株式市場の売りを後押ししている。

失業率の急上昇など弱い経済データが景気後退懸念を煽っている。

トレーダーはディフェンシブ株や配当株、国債に投資して対応している。

景気後退が懸念される中、突然パニックに陥った投資家がポートフォリオのリスクを積極的に回避しようとしているため、株式市場の下落が本格化している。

主要な株価指数は3日連続で急落し、低調な経済データの数々を受けて売りが出ている。投資家は、アメリカ連邦準備制度理事会（FRB）の利下げが景気後退を食い止めるには遅すぎたのではないかと疑問を呈している。各指数が下落する中で、緊急利下げを求める声が勢いを増している。

しかし、だからといって市場のあらゆる分野が打撃を受けているわけではない。S&P500種指数は約5％下落したが、ベンチマーク指数では不動産、公益事業、消費者関連株の3セクターがプラスを維持している。市場の混乱期には安全資産と見なされるこれらのセクターは、投資家の神経質な動きの中でアウトパフォームしている。

債券も同様だ。米国債利回りは年初来の低水準にあり、トレーダーは防衛策を講じて国債に逃避している。

以下は、投資家がリセッション対策を実行していることを明らかにする、市場でアウトパフォームしている4つの分野だ。

投資家は、景気の荒波の中でアウトパフォームする傾向がある消費財や公益事業などのディフェンシブ株（非循環株）セクターに資金を投入している。

8月1日以降、S&P500種株価指数のうち消費者関連株と公益株はそれぞれ上昇している。ブルームバーグのデータによれば、過去3日間の取引で上昇したのは、不動産業を加えたこれらの指標だけで、他のすべての指標は約10％の損失を計上している。

「アメリカの経済成長率は2024年後半から2025年にかけて鈍化する見通しで、投資家は潜在的な景気後退を乗り切るため、ディフェンシブ銘柄の安定性に注目している」とモーニングスター（Morningstar）のアメリカ市場チーフストラテジスト、デビッド・セケラ（David Sekera）は最近のメモで述べた。