群馬の副知事再任問題「在任1年」で決着 県議会最終日、主要会派賛成し可決

AI要約

群馬県の前副知事の再任問題が議会最終日に解決され、宇留賀氏の在任期間が1年と決定された。

山本知事は騒動の責任を認めつつ、主要会派との確認書を交わし、宇留賀氏への信頼を表明した。

自民党も賛成に回り、議会と行政のコミュニケーション不足を認識する結果となった。

群馬の副知事再任問題「在任1年」で決着 県議会最終日、主要会派賛成し可決

議会の賛同が得られず未提出の状態が続いてきた群馬県の前副知事・宇留賀敬一氏(43)の再任問題で議会最終日の17日、本会議に宇留賀氏の在任期間を1年とする人事案が県側から提出され、賛成多数で可決された。

その後、山本一太知事と人事案に賛成した自民、つる舞う、公明、リベラル群馬の主要4会派は宇留賀氏の在任期間を1年とし、ただちに後任副知事をさがす作業にとりかかることなど4点について確認書を取り交わした。3月から続いてきた騒動は、3カ月ぶりに決着した。

確認書を取り交わした山本知事は「今回、この問題が大きな騒動となったのは私の責任で、議会に対する慢心やおごりがあった」と改めて謝罪。賛成に回った主要会派に対し感謝するとともに1年間、副知事として職務にあたる宇留賀氏について、「これまで一緒にやってきた事業を完成に向け道筋をつけることができる。そして何より上州人として、彼に対する信義を果たせたことに安堵(あんど)している」と語った。

この問題に関し当初から反発を強めていた最大会派の自民党は県議団が賛否を問う投票を行い、賛成多数の結果に従い、本会議で賛成に回った。党内の意見を集約した同党県連の井下泰伸幹事長は、賛成多数となった結果に「12日の全員協議会で知事が示した(在任を1年限りとするなどの)譲歩案に理解を示した議員も多かった」とした。

そして「もともと、この問題は知事側に議会との事前協議を含めたコミュニケーション不足があった。今回の件で議会と行政の役割分担について(知事にも)理解していただけたかと思う」と語った。

5月21日に一度、副知事を退任していた宇留賀氏は本会議後、辞令を受け取り「山本知事をサポートし群馬県の発展のために貢献したい」。在任期間が1年限りとなった点には「副知事の職務は知事の補佐で、自分の人事についてとやかく言うのではなく、知事の指示に従うのがすべてかなと思う」と述べた。