NY外為市場=円上昇、日銀が追加利上げ検討との報道受け

AI要約

ニューヨーク外為市場では円が上昇。日銀が追加利上げを検討していることが材料視され、ドルは下落基調。日銀の政策決定を控えた円の動きに注目が集まっている。

円の上昇は一時的との見方もあるが、日米金利差などの要因により円が圧迫される可能性が高い。ドル指数は値動きが小さく、米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きが予想されている。

ユーロは安い水準で推移し、第2・四半期のユーロ圏GDP速報値はまばらな結果が出た。英ポンドは金融政策委員会での金利引き下げが予測されている中、暗号資産のビットコインは下落している。

NY外為市場=円上昇、日銀が追加利上げ検討との報道受け

[30日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では円が上昇。日銀が31日に開く2日目の金融政策決定会合で追加利上げを検討し、短期金利を0.25%程度に引き上げる案を議論するという報道が材料視された。

終盤の取引で、ドル/円は0.47%安の153.29円。ドルは今月3日に38年ぶりの高値となる161.96円を付けた後、下落基調にあり、月初来約4.7%値下がりしている。

日銀の政策決定を控えたポジション解消の動きから、円は序盤の取引では下落していた。

スコシアバンクのチーフ外為ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「円が大きな動きを見せた」とし、「こうした動きがおそらく終わったと考える向きもあるだろうが、キャリートレードやポジションの一部がさらに幾分巻き戻される可能性はまだあるだろう」と述べた。

半面、ジェフリーズの外為グローバル責任者、ブラッド・ベクテル氏は、日米金利差が引き続き円を圧迫する見通しで、円上昇は一時的となる可能性が高いと述べた。

主要通貨に対するドル指数は0.03%安の104.55。一時、7月11日以来の高値となる104.79を付ける場面もあった。

30─31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、金利が据え置かれるという予想が大勢。市場では9月会合での利下げがほぼ確実視され、年内に計2回、もしくは3回の利下げが実施される可能性があるとみられている。

ユーロ/ドルは0.06%安の1.0812ドル。一時7月8日以来の安値となる1.0798ドルに沈んだ。

欧州連合(EU)統計局が30日発表した第2・四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%増だった。フランスとスペインが予想以上となり、イタリアは予想と一致、ドイツは予想外にマイナス成長と、まだら模様の結果となった。

ポンド/ドルは0.2%安の1.2833ドル。市場では英中銀が8月1日の金融政策委員会(MPC)で政策金利を0.25%ポイント引き下げ、5%にするという見方が大勢となっている。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2.64%安の6万5586ドルだった。

ドル/円 NY午後4時 153.27/153.28

始値 154.73

高値 155.02

安値 152.90

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0810/1.0811

始値 1.0833

高値 1.0833

安値 1.0799