AMD、最新のAI用半導体を発表-新モデルの投入加速、1年に1回

AI要約

AMDは、新型AI用半導体「MI325X」のリリースを加速し、エヌビディアが独占する市場に進出する計画を発表。

今後の製品ラインナップには「MI350」と「MI400」が含まれ、年1回のリリースサイクルに移行する予定。

AMDは急成長のAIアクセラレーター市場で進展を見せているが、エヌビディアにはまだ及ばないとされている。

(ブルームバーグ): 米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は、エヌビディアが独占する収益性の高い人工知能(AI)用半導体市場に食い込もうと、新モデルの投入を加速させている。

リサ・スー最高経営責任者(CEO)は、台湾で開催された台北国際コンピューター見本市(COMPUTEX)の冒頭基調講演で、新型AI用半導体「MI325X」を10-12月(第4四半期)にリリースすると明らかにした。「MI300」の後継となるこのチップは、より多くのメモリとより高速なデータのスループットを特徴とすると同社は説明。

「MI350」は2025年に、「MI400」はその1年後にリリースされる予定だという。ほぼ年1回のリリースサイクルへの移行は、前夜に台北で行われたスピーチでエヌビディアのジェンスン・フアンCEOが示した計画と一致する。

AMDなど半導体メーカーは、現在主にエヌビディア製品が使われている新しいAIトレーニングシステム向け市場への参入を目指し、新製品の投入を急いでいる。AMDは既存の「MI300」製品に対する強い需要を得ており、新モデルはライバル企業の製品と比較しても有利だとスーCEOは述べた。

AMDはエヌビディアを追うグループの中で最も進展を見せている。AMDはいわゆるAIアクセラレーターの今年の売り上げ目標を40億ドル(約6300億円)に引き上げた。昨年はほとんどゼロだった分野での急成長となる。ただ、エヌビディアに比べればまだ微々たるものだ。エヌビディアはデータセンター部門だけで、年間売上高は1000億ドルを超え、AMDとインテルの合計年間売上高を上回ると推計されている。

原題:AMD Announces Future AI Chips, Will Speed Rollout of New Models(抜粋)

--取材協力:Jane Lanhee Lee.

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