EU、ニュースサイトに制裁 ロシアに有利な「偽情報」拡散

AI要約

欧州連合は、ロシアのプロパガンダを広めたとしてチェコのニュースサイトに制裁を科したことを発表した。

制裁の対象となったのはサイト運営会社とウクライナの元政治家、資産凍結や渡航禁止の処置が取られた。

メディアはEUの措置を言論の自由に対する攻撃として拒否する姿勢を示している。

Jan Lopatka Jason Hovet

[プラハ 27日 ロイター] - 欧州連合(EU)は27日、ニュースサイト「ボイス・オブ・ヨーロッパ」と関係者2人に制裁を科したと発表した。チェコ当局は3月に同サイトがロシアのプロパガンダを広めたとして制裁対象に追加しており、これをEU全域で導入した。

制裁対象となったのはチェコ・プラハ拠点のサイト運営会社のほか、ウクライナの元政治家でロシアに渡ったビクトル・メドベチュク氏とウクライナとイスラエルの国籍を持つアルテム・マルチェフスキー氏で、EU域内の資産が凍結され、渡航禁止となる。チェコ当局によると、同サイトは実業家のメドベチュク氏が資金を提供し、同氏の指示の下でマルチェフスキー氏が率いてきた。

チェコ外務省は、メドベチュク氏が同サイトを通じてロシアの影響力を広める工作をしていると指摘。「ウクライナの領土の一体性、主権、自由を損ねる狙いがある」とした。

EU理事会は同ニュースサイトと関連の交流サイト(SNS)アカウントがロシアに有利に働くウクライナ関連の偽情報を積極的に拡散したと指摘した。

ボイス・オブ・ヨーロッパは、EUの措置は言論の自由に対する攻撃だとし、「全面的に拒否する」とする記事を掲載した。