ハリス氏「堕胎禁止」イシュー化…トランプ氏は「防弾男」を再点火か(1)

AI要約

バイデン大統領が最高裁改革案を発表し、ハリス副大統領が堕胎禁止法を大統領選挙イシューに位置づけた。

トランプ前大統領は被害者インタビューに参加し、暗殺未遂事件の関心を再び集めようとしている。

ハリス氏は最高裁の信頼危機を訴え、堕胎権に焦点を当てた戦略を展開している。

ハリス氏「堕胎禁止」イシュー化…トランプ氏は「防弾男」を再点火か(1)

米国のバイデン大統領が堕胎禁止を含めた保守的判決を繰り返してきた最高裁に対する大々的な改革案を発表し、これを受けてハリス副大統領は共和党優勢地域で相次いで堕胎禁止法を「トランプ堕胎禁止法」と規定して大統領選挙イシューに引き上げた。

共和党副大統領候補に指名されたJ.D.バンス上院議員の過去の発言問題に苦労しているトランプ前大統領は、連邦捜査局(FBI)の被害者インタビューに参加する一方、世論の関心を再び暗殺未遂事件側に回そうとする動きを見せている。銃撃事件が発生したペンシルベニア・バトラーでの大規模集会も予告している状態だ。

◇バイデン氏が局面をつくると…ハリス氏「最高裁の信頼危機」

ハリス氏は29日(現地時間)の声明で「最高裁は判例を繰り返し覆す決定と数多くの倫理的論争で公正性に対する疑問が提起され、信頼の危機に直面している」とし「我々は前職大統領が在任中に犯した犯罪に対して免責特権を持たせないようにしなければならない」と明らかにした。これに先立ち、バイデン大統領が発表した前職大統領に対する免責特権制限、最高裁判事の任期制限、最高裁判事の倫理規定新設などの改革案に賛成するという内容だ。

ハリス氏はこのうち最高裁が前職大統領の任期中に起きたことに対する免責特権を一部認めつつも、中断されたり延期されたりしたトランプ氏の犯罪行為を印象づける一方、特に2022年トランプ氏が任命した保守最高裁の主導で堕胎権利を認めた「ロー対ウェイド事件」の判決を廃棄した点を強調した。

◇強みを前面に出したハリス氏…「トランプ堕胎禁止法」

このうちハリス氏が特に前面に出したイシューは堕胎権だった。同時に堕胎権関連イシューはバイデン政府の間、ハリス氏が主導的に導いてきたイシューだ。

この日、アイオワ州が妊娠6週以降の堕胎を禁止する方法を施行すると、ハリス氏は動画の声明を通じて22番目に堕胎禁止法を制定したアイオワの州法を「トランプ堕胎禁止法」と規定した。ハリス氏は「今回の決定で可妊期米国女性の3人に1人がトランプ堕胎禁止法の下で生きることになる。これこそ我々が投票をしなければならない理由」と主張した。

ハリスキャンプは勢いを集中させて、ハリス氏の夫ダグラス・エムホフ氏をはじめとする党内主要人物を総動員しながら、今週アリゾナ・ミシガン・ネバタなど主要激戦州の遊説で堕胎権関連のイシューを前面に出すという戦略を立てた。