手を挙げてひざまずいたが…ロシア兵、降伏したウクライナ兵また銃殺

AI要約

ウクライナ東部戦線でロシア兵が降伏したウクライナ兵をその場で殺害する「即決処刑」の様子が繰り返し報告されている。

過去の事件や最近の事例を通じて、ロシア兵が降伏した敵兵を処刑するショッキングな瞬間が公開されており、ウクライナ当局はこれを反人道的犯罪と非難している。

ウクライナ検察の調査では、最小28件のウクライナ兵即決処刑事件が明らかになり、国際刑事裁判所へのプーチン大統領の逮捕状発行やジェノサイド容疑の適用を含む重大な法的措置が求められている。

先月ウクライナ東部戦線で降伏したウクライナ兵をロシア兵がその場で殺害する「即決処刑」の様子が相次いでとらえられた。

米CNNが6日に入手したドローン映像によると、8月末にウクライナ東部都市ポクロウスク近郊で、ウクライナ兵がロシア兵によって塹壕を制圧されると、外に出てきて両手を頭の上にのせてひざまずき降伏の意思を明らかにした。

だがすぐにウクライナ兵3人が地面に倒れ死んだように動かなくなった。この映像に対しCNNは、ロシア兵が降伏したウクライナ兵を処刑する様子をはっきりと見せていると説明した。ウクライナ当局者もこれはロシア兵がウクライナの戦争捕虜を処刑する方式だと、今年に入ってこうした事例が急速に増えていると話した。

ロシア兵が降伏したウクライナ兵を殺害する場面は以前にも大衆に公開されたことがある。ウクライナ兵は3日、最前線のトレツクで両手を頭上に挙げて外に出てきたウクライナ兵3人をロシア兵が銃撃し殺害する映像を公開した。ドネツク州当局は映像の事件に対する調査を始めたとし、「故意の殺人と結びついた戦争法と慣習法違反」と非難した。

1月に撮影された別の映像ではロシアの元囚人と推定される軍人1人がウクライナ南部ザポロジエ地域でひざまずき降伏したウクライナ兵1人を銃撃し殺害する様子が写っていた。

CNNはウクライナ情報当局消息筋から昨年11月以降にロシアがウクライナの戦争捕虜を即決処刑した事例リストを15件提供されたと伝えた。いずれもロシア兵が前線で降伏したウクライナ兵を戦争捕虜として連行せずにその場で殺害したもので、ドローン撮影映像や無線モニタリングを通じて証拠が確保されているケースだ。

ウクライナのコスティン検事総長は2022年2月にウクライナ戦争が勃発してから発生したウクライナ兵即決処刑事件を最小28件調査中だとCNNに明らかにした。ウクライナ検察はロシア兵が即決処刑によりウクライナの戦争捕虜73人を殺害したとみている。

コスティン検事総長は「こうした反人道的犯罪がウクライナ各地でさまざまなロシア軍部隊によって強行されている。これはロシア大統領府の指示によってなされたものと主張できる機会を提供する」と話した。

ウクライナ当局はロシアのウクライナ侵攻と関連し、国際刑事裁判所(ICC)がロシアのプーチン大統領に逮捕状を発行したのを超え、ジェノサイド(集団虐殺)容疑を適用すべきだとも主張している。コスティン検事総長は最近前線で即決処刑が体系的になされていることが広範囲な集団虐殺の一部であるかもしれないと指摘した。