日章学園、主軸2人を欠きながらも16強入り!鹿島学園にタフに勝ち切る

AI要約

日章学園がエースとポイントゲッター不在の中、鹿島学園を破りベスト16入りを果たす。

前半に3点を奪いリードを広げるが、後半は疲れが見えて失点を許す。

3年生と1年生コンビで作り上げたチームワークが勝利につながる。

日章学園、主軸2人を欠きながらも16強入り!鹿島学園にタフに勝ち切る

 エースとポイントゲッター不在――。初戦から主軸2人を欠く日章学園(宮崎)が前半のリードを守り切り、2022年度大会以来となるベスト16入りを決めた。

 7月28日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)2回戦が福島県のJヴィレッジなどで行われ、いわき市のハワイアンズスタジアムでは日章学園が鹿島学園(茨城)と対戦。大会が始まる1ヶ月前に卒業後のサウザウプトン入りが内定しているエースで主将のFW高岡伶颯(3年)が負傷し、開幕直前にも得点源のFW水田祥太朗(3年)も怪我で欠場となるなか、前日の鵬学園(石川)との初戦は1-2で迎えた後半アディショナルタイムに同点に追い付いた。最後はPK戦で勝利を掴んで勝ち上がってきた状況下で、2回戦はキックオフ直後からギアを入れて攻勢を強めた。

 序盤から縦に速い攻撃で流れを作り、Jクラブ注目のドリブラー・MF南創太(3年)を中心に仕掛けた日章学園は前半6分にCKの流れから最後は1年生FW吉崎太珠(1年)がネットを揺らす。これで勢いに乗ったチームは13分にも南がゴールを奪い、リードを広げた。以降はインテンシティーの高い守備とショートカウンターを主体に仕掛け、鹿島学園に反撃の隙を与えない。35分にはMF小峠魅藍(3年)のロングスローからFW矢野瑛大(1年)が頭で押し込み、前半だけで3点を奪った。

 後半に入ってもペースを落とさず、最終ラインもゲームキャプテンのCB吉川昂我(3年)を軸に粘り強い守備で対応していく。しかし、後半の半ばから連戦の疲れが見え、相手にペースを握られる。後半28分には途中出場のFW渡部隼翔(2年)にゴールを許すと、後半アディショナルタイムにもオウンゴールで点差を詰められた。

「失点の仕方が悪かった。3年前のインターハイでも鹿島学園に3-0から2点取られたゲームがあったので、ちょっとまたかという想いがあった。楽をして勝てる相手ではない。最後は気持ちの部分で上回って、3年生の頑張りが少し出たのかなと思う」とは日章学園・原啓太監督の言葉。1年生コンビの2ゴールなどで優位にゲームを進め、最後の最後は3年生を中心にタフに戦った日章学園が一体感のある戦いで2回戦突破を果たした。

(文・写真=松尾祐希)