セットプレーが決勝点に 昌平が尽誠学園に2-1で勝利し初戦突破

AI要約

昌平と尽誠学園の激戦を振り返る。昌平が2-1で競り勝ち、2回戦進出を果たす。

昌平DF3上原が後半33分に決勝点を決める。監督や選手たちは戦いを総括。

尽誠学園はプラン通りに戦い、個人戦術が功を奏す。反省をしながらも次につなげる意欲を見せる。

セットプレーが決勝点に 昌平が尽誠学園に2-1で勝利し初戦突破

 7月27日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)1回戦が7月27日、福島県内各会場で行われた。Jヴィレッジスタジアムでの第1試合は2大会ぶり10回目の出場となる昌平(埼玉)と3大会ぶり3回目の出場の尽誠学園(香川)が対戦した。

 曇りがちの天候のなか、9時30分にキックオフ。MF10 山口豪太(2年)のパスを受けたMF9岩谷勇仁(3年)が決め、早速先制。追いつきたい尽誠学園。奪ってからカウンターを仕掛けたが、昌平の守備に阻止、あるいはパスの精度を欠き、ゴールまでが遠かった。守備では身体を張った守備とともにGK1冨家巧充(3年) が再三のセーブでチームを助け、我慢強くチャンスをうかがった。これが功を奏したのが後半15分。尽誠学園、直接フリーキックのチャンスでMF9山口悠大(3年)が決めて同点とした。

 追加点を取るべく勢いづく尽誠学園に対して愚直に攻め続けた昌平は終了間際の後半33分、CKのチャンス。キッカーMF10山口のクロスをDF3上原悠都(3年) が頭で押し込み勝ち越し点。これが決勝点となり、昌平が2-1で辛くも競り勝って2回戦進出を決めた。

 決勝点を振り返る昌平DF3上原は「自分が活躍できる場面はCKのシーンしかないので、「取ってやろう」という気持ちと(キッカーのMF10山口)豪太がきれいなボールを蹴ってくれて、自分のところに来るのが伝わりました」と以心伝心、狙い通りのゴールだったことを明かした。

 また昌平の玉田圭司監督は「初戦ということと、相手が徹底したサッカーをしてきたことでこちらが少し受け身になってしまいました。勝てたからよかったですが、いい相手と戦えたことで、僕にとっても選手にとっても良い経験になりました」と総括した。

 一方、敗れた尽誠学園の森陽介監督は「プラン通りに選手たちはやってくれました。今年のチームはパワー、テクニカルな選手がいるので前からのハイプレスが特長。個人戦術の高い3年生が中心だったので自分たちの色を出し戦えたと思います」と手ごたえを語るとともに「同点後の勢いや流れは良かったですが、ラストパスでずれるシーンが3、4回ありました。そのあたりが日常の積み上げが出たともに(昌平が)上だった点だと思います」と反省を口にするなど、精度の差が勝敗を分ける一因となった。

 なお、勝った昌平は28日に行われる2回戦で帝京安積(福島1)と対戦する。

(文・写真=佐藤亮太)