奥菜恵が抱える「難治性の病気」全身に広がる恐怖で頭が真っ白に

AI要約

奥菜恵さんが尋常性白斑と診断された経緯や治療、その後の生活について語ったインタビュー記事。

白斑の認知度が低いことや患者のストレスについても語られている。

白斑の早期治療の重要性や異変に気づいたら病院を受診することの必要性が強調されている。

奥菜恵が抱える「難治性の病気」全身に広がる恐怖で頭が真っ白に

「尋常性白斑」は、あまりなじみのない病名かもしれません。今回お話を伺った奥菜恵さんも、最初は「これは何だろう?」と思うだけで、すぐには病気とは気がつかなかったそうです。原因もわからず、誰もが発症する可能性のある白斑。その初期症状や治療、その後の生活や気持ちについて奥菜さんと、皮膚科専門医・指導医である大島昇先生とお話しいただきました。

大島先生

最初に尋常性白斑だとわかった時はどんなお気持ちでしたか?

奥菜さん

「尋常性白斑です」とお医者様から伝えられた時は、すごくショックな気持ちと、全身に広がっていく恐怖で、頭が真っ白になりました。

大島先生

ご家族の反応はいかがでしたか?

奥菜さん

もちろん心配はしてくれていましたが、命に関わる病気ではないので、そこまで深刻になるわけではなく「とにかくできることは全部やろう」といった感じでしたね。

大島先生

尋常性白斑の公表を決断したのはどうしてですか?

奥菜さん

もともと公表するつもりはありませんでした。自分が開発した美容液を発表する時に、開発のきっかけが病気であることを話したほうがいいと思いました。そこで、急遽SNSで公表したところ、とても反響がありました。同じ病気の方からも「白斑の認知度が上がる」「勇気をもらった」とコメントをいただき、その声に私の方が励まされました。

大島先生

白斑は日本では100人に1人ぐらいの割合で見られると言われていて、意外と多くの患者がいる疾患ですが、認知度はまだまだ低いですね。

奥菜さん

肌の色が白く抜けることで、いじめや差別を受けて苦しんできた方も多いと話を聞きました。公表したことで白斑という病気の認知が広がり、いじめや差別がなくなっていくことを願います。

大島先生

現在の体調はいかがですか?

奥菜さん

特に体調に変化はないです。でも白斑が少しずつ進行してくるものだと聞いて、不安は拭えません。

大島先生

痛みや痒みといった症状がない疾患ですが、多くの方が悩んでいます。白斑の方の8割ほどが、疾患でストレスを抱えているというデータもあります。

奥菜さん

肌の悩みはやっぱり気持ちが沈みますし、進行する病気だと聞いてとても恐怖を感じました。そんな中、自分に何かできることをしようと、いろいろな治療を受けています。

大島先生

白斑に気がついたきっかけは何だったのですか?

奥菜さん

ふとした時に皮膚の色が白く抜けた部分をみつけて「これは何だろう」と思いました。それでインターネットで調べたところ、尋常性白斑という病名が出てきたので「もしかしたらこれかも」と思い、病院に行きました。

大島先生

どんな治療から始めましたか?

奥菜さん

塗り薬と飲み薬でしたね。私はもともと極度のアレルギー体質で、病院ではそれが発症に関係しているかもしれないと言われましたが、アレルギーと白斑との関係性については、実際のところどうなのでしょうか。

大島先生

白斑の原因は多岐にわたります。例えばアトピーや蕁麻疹の方が、白斑になることが少し多いと言われています。大きく分けて環境因子や遺伝子によるものがありますが、白斑はひとつの原因というより、いろいろなものが組み合わさって発症すると言われていて、本当に複雑な疾患です。

奥菜さん

治療をしてもすぐに効果が見えないと不安になります。

大島先生

尋常性白斑は皮膚の色が白く抜けたりする疾患です。色素が再生する方もいれば、症状が進行して広がる方もいます。発症の仕方も人によって様々です。難病指定はされていませんが、治療が難しい難治性の疾患とされています。

奥菜さん

治療をしないで放置するのは、やっぱり良くないのですか?

大島先生

初期の段階にしかできない治療があったり、初期症状の方が治療の反応が良かったりすることもあるので、早めに治療をはじめることが大切です。時間が経つと治療の反応も悪くなってしまうので、治療を早くはじめて継続することが大事です。

奥菜さん

異変に気がづいたら早く病院に行くことが大切ですね。