実家は70代の両親の2人暮らしで、食事は「スーパーの弁当」が多いそうです。「自炊よりラクで安い」とのことですが、栄養面が心配です。和食なら問題ないでしょうか…?

AI要約

高齢者向けのスーパーの弁当の栄養面や費用対効果、メリットについて解説。

塩分や野菜量に注意が必要な弁当の特徴。

自炊との食費比較から、スーパーの弁当が自炊よりも割高であることを示す。

実家は70代の両親の2人暮らしで、食事は「スーパーの弁当」が多いそうです。「自炊よりラクで安い」とのことですが、栄養面が心配です。和食なら問題ないでしょうか…?

高齢の両親が、毎日の食事をスーパーの弁当で済ませることに不安を感じる人は少なくないでしょう。健康面や費用面での心配も不安です。

本記事では、スーパーの弁当の栄養面での特徴や費用対効果、また、高齢者がスーパーの弁当を利用するメリットについても解説します。

スーパーのお弁当のコーナーには、からあげ弁当やかつ丼、幕の内弁当などさまざまな種類があります。一般的に幕の内弁当は、お米と野菜やお肉などがバランスよく入っていますが、栄養面では注意が必要です。

■塩分が過剰になりがち

スーパーのお弁当には、塩分が多いおかずや味付けが濃いおかずが入っている場合が多くあります。弁当を1つ全部食べると、塩分の過剰摂取につながりかねません。

漬物や佃煮、梅干しなどは塩分濃度が高く、これらをたくさん食べると1日に必要な塩分量を超えてしまう可能性があります。付属の醤油も、おかず自体に味付けがしっかり付いていれば使用しないなどの工夫が必要でしょう。

■野菜が少ないお弁当が多い

スーパーのお弁当を見ると、お弁当の半分がお米、半分がお肉や魚、余ったスペースに野菜が入っていることが多いと思います。

主食、主菜、副菜のバランスが3:1:2のお弁当が理想と言われているようです。

お弁当を選ぶ際には、できるだけ野菜が多く、揚げ物が少ないものを選ぶことをおすすめします。また、お弁当だけでは野菜を補えない場合には、サラダやお総菜などを組み合わせて、野菜をプラスすることを意識するとよいでしょう。

自炊とスーパーの弁当では、食費はどう違うのでしょうか。2食を弁当、1食を白米と総菜を買う場合、月にいくらかかるのか、平均的な食費と比較してみましょう。

■お弁当と総菜の食費

総務省が公表している小売物価統計調査によると、幕の内弁当は600円前後、からあげ弁当は500円前後が多いようなので、お弁当は1つ550円、総菜は200円として計算します。この場合、1日1300円かかるため、30日分で3万9000円、2人分で7万8000円必要になります。

■自炊をした場合の食費

総務省統計局が2023年に行った「家計調査報告(家計収支編)」によると、2人世帯以上の1か月の食費は図表1のとおり、8万1738円です。ここから、自炊に関係ない「菓子類」「飲料」「酒類」「外食」の費用を差し引くと5万3053円になりました。

お弁当の費用7万8000円との差は2万4947円もあり、お弁当は自炊の1.47倍もの出費になります。

図表1