\今すぐチェック!/夏の体調くずれは免疫低下が原因?! 免疫アップのカギとは?

AI要約

免疫力の低下についての要因とその影響について解説。

免疫機能の仕組みや神経、ホルモンとの関連性について詳細に説明。

免疫アップのための食事や生活習慣の改善ポイントに関するアドバイス。

\今すぐチェック!/夏の体調くずれは免疫低下が原因?! 免疫アップのカギとは?

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☑が多い人は免疫低下の可能性!?

・風邪をひきやすい

・口内炎ができやすい

・ストレスが多い

・イライラしやすい

・よく便秘や下痢になる

・運動の習慣がない

・睡眠が不足している

・野菜や果物をあまり食べない

・生活リズムが乱れている

・手足が冷えていて低体温気味

美的クラブの約半数は免疫ダウンの自覚あり!

1年のうちで免疫が低下しやすいのは、風邪やインフルエンザが流行する「冬」と思われがちですが、実は間違い。エアコンの寒暖差によるストレス、冷たいもののとりすぎ、睡眠不足などで 体調をくずしやすい「夏」は、免疫もダウンしやすい のです。

「免疫とは、疫(病)を免れるために、細菌やウイルスなど(病原体)から体を守る 生体防御システム 。その力が強いか弱いかは外から判断しづらいのですが、普段からストレスが多い、栄養や睡眠、運動が足りていない人は、外敵と闘うための“免疫の力”も不足している可能性は大!」と、免疫学に詳しい大野智先生は話します。「まずはこの夏の 食事や生活習慣を振り返り、改善していく ことから始めましょう」

自律神経やホルモンと連携して外敵から体を守る“セーフティネット”

「免疫機能は免疫系単体でコントロールできるものではなく、 神経系や内分泌系と影響し合う ことで高くなったり、低くなったりしています。例えば、強いストレスで自律神経のバランスが乱れると、その情報が 神経系のネットワークを通じて内分泌系に伝えられ 、副腎という臓器から ステロイドホルモンが分泌 。その量が 過剰になると、免疫は低下 してしまいます。徹夜仕事などの後に風邪をひきやすかったり、体調をくずしやすいのはそのため。神経系→内分泌系→免疫系の連携による結果です。

また逆に、免疫細胞から神経系や内分泌系に影響を及ぼすことも。細菌やウイルスなどが体内に侵入すると、免疫細胞が サイトカイン という物質を分泌して炎症が起こります。その量が 過剰だと自律神経やホルモン分泌のバランスが乱れる ことに。免疫と自律神経、ホルモンは、そんな風に三位一体で影響し合って働いているのです。

一方で、体内の 免疫細胞の6~7割が存在するのは腸 。しかも腸には 神経系や内分泌系の細胞も存在 し、腸内独自のネットワークが備わっています。さらに 腸は、脳との関係も密接です(脳腸相関) 。腸の調子が悪いと、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌が減少してメンタルがダウン。反対に 脳の緊張やストレスから腹痛や便秘、下痢など腸の不調が生じる こともよくあります。だからこそ、免疫を高めるためには、 腸活 だけでなく、良質な睡眠やストレスケア、適度な運動など、自律神経のバランスを整える 脳へのケア も重要になります」(大野先生)

体を守るために働く免疫細胞たち

免疫システムを担う免疫細胞はいずれも血液中の白血球の仲間。大きく分けると、私たちの体に元々備わっている「自然免疫」と、後天的に身につく「獲得免疫」の2種類があり、それぞれ役割が違います。

~自然免疫~侵入した敵を最前線で攻撃

ウイルスや細菌などの外敵が体に侵入すると、直ちに発動して攻撃するのが「自然免疫」。代表的なのは「好中球」や「マクロファージ」「NK細胞」など。異物を見つけたら、好中球は食べて殺菌、マクロファージは食べて除去、NK細胞は攻撃・排除して、そこから先への侵入を阻止します。好中球は炎症や感染のある部位で活性酸素を発生させるため、増えすぎるとダメージに。

~獲得免疫~抗体を作って悪者を退治!

自然免疫から送られてきた敵の情報を基に適切な抗体を作って対抗するのが「獲得免疫」。代表的なのは「ヘルパーT細胞」「キラーT細胞」「B細胞」など。ヘルパーT細胞はサイトカインを産出してB細胞を活性化したり、抗体の産生をサポート。キラーT細胞は敵を攻撃して増殖を防ぎ、B細胞は敵の特徴を記憶してすぐさま抗体を作って攻撃を仕掛けます。

免疫、神経、ホルモンは三位一体で働く!

~脳腸相関~脳と腸は連携している

脳と腸は離れているものの、ネットワークを通じてお互いに情報を交換し、影響を及ぼし合う密接な関係。ストレスや緊張からおなかが痛くなったり、逆に腸の不調から気分が落ち込んだり…。常に全身のコンディションを良好に保つことが大切。

【免疫アップのカギはやっぱり】

免疫機能を良好に働かせるためには、自律神経をバランス良く保つことが大切。毎日の食事や睡眠、運動の量や質に気を配り、ストレスは上手に発散を!

■教えてくれたのは....島根大学医学部附属病院 臨床研究センター長・教授 大野 智(おおのさとし)先生

医学博士。東洋医学を含む統合医療・補完代替療法などが専門。最近刊に『東洋医学はなぜ効くのか』(共著・講談社)

■教えてくれたのは....薬剤師 中西 功(なかにしいさお)さん

外資系製薬会社勤務を経て独立し、予防医学を主とした「フローラプラス」を起業。「山口台薬局」の代表も務める。

■教えてくれたのは....パーソナル 管理栄養士 三城 円(さんじょうまどか)さん

自身のダイエット・摂食障害の経験を生かし、個々の悩みに合わせて指導。「日本パーソナル管理栄養士協会」代表。

■教えてくれたのは....睡眠改善インストラクター 公認心理師 小林麻利子(こばやしまりこ)さん

科学的根拠のある最新データを基にした実践しやすい指導が人気。「JCSP日本睡眠改善カウンセリング」を主宰。