「歯ぎしり」は女性に多い!? ストレスも原因になる「歯ぎしり」の治し方や今すぐできる対策
歯ぎしりは、ストレスや気道問題が原因で起こることがある。
呼吸法や舌のトレーニング、食生活の改善などで歯ぎしりを防ぐことができる。
寝る前の習慣やマウステープの使用なども効果的な対策とされている。
イギリス版ウィメンズヘルスから今夜から歯ぎしりを止める方法をご紹介。
「歯ぎしりは非常に一般的で、大抵はストレスが原因です」と話すのは、機能歯科医のスティーブン・リン医師。
「でも、歯ぎしりが広義の気道問題を示しているケースもあります。特に顎、首、顔が細くて小さい女性は、気道が狭く、体全体に酸素がうまく行き渡らないため、歯ぎしりをしてしまいます。脳が酸欠状態になると、急に息が苦しくなります(サバイバル・メカニズム)。これで交感神経系が目を覚まし、顎を前に押し出して気道を広げようとします。その結果、歯ぎしりが起こるのです」
著書『The Dental Diet』の中でリン医師は、シンプルな「顔と口のピラティス」によって睡眠中の気道が広がり、脳に十分な酸素が届くようになるという理論を展開している。その過程で歯ぎしりが止まるだけでなく、これで目覚めも良くなるそう(よって、このエクササイズは歯ぎしりをしない人にもプラス)。
マウスガードで歯ぎしりの衝撃から歯を守っても、根本的な問題は解決しない。そこで役に立つのが、リン医師の治療プラン。
「適量の酸素を取り込みたいなら、口、舌、気道を鍛えて強くすることです」とリン医師。「正しい呼吸法、舌のエクササイズ、食生活は全て、顎と歯の機能を維持する上で重要です」
1.正しい呼吸法
リン医師によると、息をするたび上顎は、圧によって拡張するもの。「でも、呼吸法が不適切(普段から口呼吸)だと、歯が傾いたりゆがんだりすることもあります。また、顔の筋肉が本来の動きをしなくなり、体内の酸素が徐々に枯渇していきます。
でも、日中に深い鼻呼吸(胸ではなく腹部が膨らむ)をする習慣を身につけることで、睡眠中の呼吸は改善します。鼻呼吸を行うためには、舌を正しい(舌先が上前歯の真裏に触れる)位置に置かなければなりません。これで気道を確保するのに必要な首と喉の筋肉が鍛えられます。浅くて短い呼吸ではなく、深くて長い落ち着いた呼吸をすれば、睡眠中も脳に酸素が届けられ、突然の息苦しさが防げます」
2.舌のトレーニング
リン医師によると、舌を鍛えれば、その筋肉が夜も働き、睡眠中の舌が口蓋(こうがい)を離れることもなくなる。「舌を奥歯の裏に持ってきて、舌全体を押し上げたら3分間ホールド。これを1日2回繰り返しましょう」
3.抗歯ぎしり食
「顔の筋肉、関節、骨は気道のサポートシステムです」とリン医師は続ける。「そのため、顎のエクササイズをすれば、気道の健康が維持しやすくなります。加工食品や重度の精製食品では、顎が鍛えられません。生の野菜、ナッツ、シード、骨付き肉など、繊維質の硬い自然食品を優先して食べましょう。左右の関節を平等に鍛え、炎症を最小限に抑えるために、両側の歯で平等にかんでください」
4.寝る前の習慣をつける
「就寝の30分前に横隔膜呼吸エクササイズをして、体をリラックスさせましょう」。リン医師いわく、これを軽いヨガの一部にしてもいいそう。
1.横向きで寝る
「顎が小さい人は、横向きで寝てみましょう」とリン医師はアドバイスする。「これで舌が口蓋から落ちるリスクを最小限に抑えられます」
2.マウステープ
「これは最近のはやりですね」と話すリン医師によると、日中にテープかヘッドバンドで口を閉じる練習をして、その時間を少しずつ増やしていけば、そのうち夜も違和感なく使えるようになるそう。「睡眠の質も目覚めも良くなり、ほぼすぐに効果が感じられるはずですよ」
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。