認知症が始まった夫…今後の相談をしたいけど…という相談に夫婦関係のプロ・岡野さんが回答

AI要約

74歳女性の相談者が、認知症の症状を抱える夫との生活について悩んでいます。交通の便の悪さや引っ越しの必要性について考えており、コミュニケーション不足も感じています。

専門家は、認知症の症状についてアドバイスし、家を出る不安や臨時の移動のタクシー代との比較など、具体的な解決策を提案しています。

老後のサービスや介護保険の活用、ネットでの買い物や往診の利用など、便利な世の中の恩恵を受ける方法も提案されています。

認知症が始まった夫…今後の相談をしたいけど…という相談に夫婦関係のプロ・岡野さんが回答

「50代からの女性のための人生相談」は、読者のお悩みに専門家が回答するQ&A連載。今回は74歳女性の「認知症の症状が出始めた夫と、今後の生活について話し合いをしたい…」という相談に、夫婦問題カウンセラーの岡野あつこさんが回答します。

夫と二人で生活しています。夫には最近、少し認知症の症状が出てきています。

今の家は交通の便が悪く、買い物に行くのにも病院に行くのにも、大変です。そのため、交通の便利な場所に引っ越したいと思っているのですが、夫の気持ちがわからず、どうしたらいいのかがわかりません。

この先の不安なども夫と話し合いたいのですが、今までのコミュニケーション不足も重なり、いまさら夫とどのように会話をしたらいいかがわかりません。

大切なことなので、相談をして決めたいと思っています。いい切り出し方などを教えてもらいたいです。

(74歳・ともみさん)

夫婦問題カウンセラーの岡野あつこです。

74歳、ご夫婦でいろんなことを乗り越えて、ここまできたのですね。子育てもとっくに終わり、夫婦として二人きりの生活をともに歩み、老後の人生に向き合ってのお悩みだと思います。

夫に認知症の症状が出てきて、どうにもならない老いとの戦いが始まりそうですね。認知症は治らないとされていますが、進行を抑えることはできる病気と言われています。初期であれば症状が改善したというサプリメントなども世の中に出回っています。

こういうときは人脈を駆使して、趣味のように「夫の認知症に役立つ方法はないか?」といろいろな人に声をかけて情報を得るのも悪いことではありません。

試してみたら効果がなく、お金だけ使ってだまされた、などということもあるかもしれません。しかし趣味に使うお金として割り切ってみたら、案外効果も出る方法にたどり着くこともあるようですよ。

さて、ともみさんが今問題としているのは住まいのことですね。

住み慣れた家を離れることは精神的につらくなったり夫の症状に影響が出たり、ということがあるかもしれません。

交通の便が悪いだけならタクシーを使うなどもあります。「高くてもったいない」などと思うこともあるかもしれませんが、老後の蓄えや年金など、お金の計算をして、今引っ越しにかかるお金と、たまにタクシーに使うお金と比べて計算してみてはいかがでしょうか。

案外、今の家を離れて交通の便のいいところに引っ越す資金と、たまに出掛けるタクシー代とを計算してみると、そんなに大差はないような気もします。また、お金のことはプロであるファイナンシャルプランナーに計算してもらうのも一考です。

74歳(夫はそれ以上かも)ともなれば、いろんな介護保険などのサービスを活用したり、ネットで買い物も届けてもらったり、病院も往診してもらったりなど、いろいろなサービスを受けられる可能性もあります。それらを活用すれば、ある程度の不便は解消できる気がします。

通院頻度が毎日じゃないなら、たまの散歩と考えれば苦ではないかもしれませんし、そのときだけタクシーを使うのもアリです。

今は便利な世の中になっていますので、ちょっとした工夫で田舎暮らしも楽しいと言われるような時代になっています。