スーパーで買った総菜の「唐揚げ」が生気味だったのですが、返金してもらえるでしょうか?

AI要約

スーパーで購入した惣菜の品質に問題があった場合、返金の可否や条件について解説。

生の唐揚げや腐った惣菜の場合は返金可能で、証拠を残すことが重要。

賞味期限と消費期限切れについても返金の法的義務はないが、消費者保護の観点から返金が期待される。

スーパーで買った総菜の「唐揚げ」が生気味だったのですが、返金してもらえるでしょうか?

スーパーでは、野菜や肉、調味料など仕入れた商品の他に、店舗内で作った惣菜が売られていることが多いです。惣菜の調理方法や衛生管理はスーパーによって異なるため、購入した店舗によっては、惣菜の唐揚げが生であったり、腐っていたりということも起こりえます。

スーパーで購入した惣菜の品質に明らかな問題があったとき、支払った代金を返金してもらえるのでしょうか。

この記事では、購入した食品が傷んでいた場合、賞味期限・消費期限切れであった場合など、ケースごとの返金対応の可否について解説します。

スーパーで買った惣菜の唐揚げが生だった場合、食べることで食中毒を起こす可能性があります。そのような商品は、商品として適切とは認められないので、スーパーには返金もしくは交換を行う義務があります。

ただ、返金をしてもらうには、その商品に明確な不備があったことを証明する必要があります。生だった唐揚げが食べられないからといって捨ててしまうと、不備を証明できなくなるため、唐揚げの現物を必ず保存しておいてください。問題のあった食品の現物を渡し、食品を購入したおおまかな時間を伝えれば、スーパーは返金に応じてくれる可能性が高いでしょう。

購入したときのレシートがあれば、より確実に返金対応をしてもらえる可能性があります。問題のあった食品の現物を用意できなかった場合、スーパーが返金に応じてくれるか否かは、スーパー次第となります。サービスとして応じてくれるスーパーもあれば、返金を断るスーパーもあるでしょう。

スーパーの唐揚げが生であったり、腐ったりしていた場合は、明らかに店舗側の不備ですが、商品が「賞味期限」「消費期限」切れであった場合は、店舗に返金の義務はあるのでしょうか。「賞味期限」と「消費期限」はよく混同されがちですが、両者には明確な違いがあります。

「賞味期限」は、おいしく食べられる「味」を保証する期限なのに対し、「消費期限」は安全に食べられる「安全性」を保証する期限です。

■賞味期限の場合

実は食品衛生法では、賞味期限切れの商品の販売を禁止する法律はありません。食品ロス対策として、意図的に賞味期限切れの商品を販売するスーパーもあります。賞味期限切れの食品の販売は、店舗の自由ということになっているため、賞味期限切れを理由に返金を求めることの正当性は、法律では認められていません。

ただし、スーパーに返金を求めた場合、賞味期限が切れた食品を敬遠する人もいることを考慮して、応じてくれるスーパーは多いものと思われます。

■消費期限の場合

かなり意外に思うかもしれませんが、食品衛生法では、消費期限切れの食品の販売も、明確に禁止していません。したがって、消費期限切れを理由にスーパーに返金を求めても、法的には返金の義務がないということになります。

期限切れの商品の販売をしてもいいのかという質問に対して、「消費者庁食品表示課」は、「当該食品が衛生上の危害を及ぼすおそれのないものであればこれを販売することが食品衛生法により一律に禁止されているとはいえません。」と回答しています。

消費期限切れであること自体が、衛生上の危害を及ぼす食品であるという証明にはならないという見解ですが、「消費者庁食品表示課」は、消費期限切れの食品の販売は「厳に慎むべきもの」とも回答しています。

実際に、期限切れの食品を販売し、購入者が食中毒を起こした場合、「製造業者」「販売業者」双方に責任が問われる場合があります。食中毒が起これば保健所が立ち入り検査を行い、店舗の営業停止処分となる場合もあるので、意図的に消費期限切れの食品を販売するスーパーはまず無いでしょう。

購入した食品が消費期限切れであった場合、その食品を持ってお店に返金を求めれば、食中毒のリスクと常識を考慮し、お店はすぐに返金に応じてくれる可能性が高いです。