【40代・50代「更年期治療」をアップデート!⑨】40歳過ぎて女性ホルモンが減ってきたら、絶対「骨ケア」! 骨粗しょう症を防ぐ決め手は「ビタミンD」

AI要約

更年期における骨の強さの重要性を訴える産婦人科専門医の吉形玲美さん。母親の低い骨密度に気づけなかった過去から骨ケアに取り組む思いを語る。

女性の骨が弱くなる要因や骨粗しょう症の危険性、骨がもろくなっていくプロセスを紹介。40代以上の女性や閉経後の骨折リスクについて警鐘を鳴らす。

骨密度検査の重要性と健康診断や整形外科への診察を呼びかける吉形先生。早期発見が骨粗しょう症予防の第一歩であることを強調する。

【40代・50代「更年期治療」をアップデート!⑨】40歳過ぎて女性ホルモンが減ってきたら、絶対「骨ケア」! 骨粗しょう症を防ぐ決め手は「ビタミンD」

産婦人科専門医の中でも、特に更年期における「骨の強さ」の重要性を訴えているのが吉形玲美さん。医師になりたての頃、更年期だった母親の骨密度が低いことに気がついてあげられなかった…、そのことが吉形先生を「骨ケア」に向かわせたと言う。今回は、骨粗しょう症の女性を減らしたい! という熱い思いがあふれるお話だ。

「40代以上の女性は、目元のシワやたるみ、頬のくぼみ、ほうれい線やマリオネットラインが気になっている人も多いことでしょう。

実はそれ、皮膚の老化だけでなく、顔の骨が痩せ細ったことによる変化だと知っていましたか? そう、骨量の低下、骨粗しょう症は顔の印象を変えてしまうのです。

皆さんのまわりで、肋骨にひびが入っていたとか、いつのまにか足の指を骨折したなんていう人はいませんか? それは女性ホルモンの減少とともに骨が弱くなっている証し」

そして、50歳前後の閉経以降では、骨折する人が急に増えるそう。

「どうですか、高齢者特有のものと思っていた骨粗しょう症が、一気に自分事になったと気づいたでしょう? なにしろ骨粗しょう症や予備軍の患者は、50 歳以上の女性の4人に1人といわれています。

閉経前後からの女性ホルモンの減少がいちばんの原因ですが、無理なダイエット、ビタミンD不足、カルシウム不足、運動不足、遺伝…など骨粗しょう症を招く要因はいろいろ。生活習慣病のひとつなのです。

骨は、ある日突然、もろくなるのではありません。骨折などが起こるまでは痛みなどの自覚症状がないことが多く、知らずに進んでいることが多いのです。私たちの体の中で骨は生きていて、新たにつくられること(骨形成)と壊されること(骨吸収)を繰り返しています。骨粗しょう症はこのふたつのバランスがくずれて、骨がスカスカになっていくこと。そして骨折のリスクが高まります。

いつのまにか骨がもろくなっていた! とならないためにできることは何か? それは、まず『検査』です。健康診断や人間ドックのオプションに骨密度検査が入っていたら、迷わず受けましょう。

もし、閉経後に腰痛が出てきた、急に身長が数㎝縮んだ、家族に骨粗しょう症の人がいるなどが当てはまる人は、整形外科に行って骨密度の検査を受けてください。症状により、保険適用で検査が受けられます。検査法はいくつかありますが、おすすめしたいのは、骨粗しょう症診断のガイドラインで推奨されているDEXA(デキサ)法。スピーディで精度の高い検査です」