「女の子を好きになるって理解できない…」レズビアン当事者明かす周囲の偏見とカミングアウトへの葛藤

AI要約

べいたさんは高校2年生でボーイッシュなイメージチェンジを始め、LGBTQについても理解を深めていった。

家族へのカミングアウトを避け、胸の存在や女性的な服装に違和感を感じる日々を送ってきた。

同性愛に気づいた高校生時代からカミングアウトに踏み切れず、周囲の無理解やいじめに苦しんだ過去を振り返る。

「女の子を好きになるって理解できない…」レズビアン当事者明かす周囲の偏見とカミングアウトへの葛藤

 ボーイッシュ女子として、SNSやトークイベントなどで自身の思いを伝える活動しているべいたさん(@i_am__beta__)。同性愛の日常や本音を発信するTikTokのフォロワーは10.4万人を超え、ハンサムな容姿にも注目が集まるが、過去には「いじめ」と同性愛への無理解に苦しんだと明かす。LGBTQ当事者が明かす周囲の偏見とカミングアウトまでの葛藤、法改正の議論がすすむ「同性婚」への想いとは。

――髪をバッサリ切って、ボーイッシュにイメージチェンジを始めたのは、高校2年生の頃とうかがいました。

「そうです。高校生になって自分で美容院に行けるようになったので、母親に言わずに髪をバッサリ切りました。「これが自分なんだ!」ってすごくしっくりきたし、ちょうどその頃LGBTQという言葉も知って、自分はこれに当てはまるんだと思えたんですよね」

――当時、ご両親には自身の想いを伝えていましたか?

「小さい頃からスカートが嫌いで「履きたくない」とは伝えていて、高校2年の時には、「胸があるのが嫌だから、胸をおさえて隠せるアイテムが欲しい」と勇気を出して言ったんです。でも予想通り、「何言ってるの?」と。それでこっそり買って、母親がいない時間に届くようにして、部屋の隅に隠していた気がします(笑)」

――体の男性化願望はないものの、胸は嫌だった。

「そうですね。長い髪とかスカート、胸などいわゆる“女性”を象徴するようなものが苦手でした。性別違和はないですが、男性的な容姿の方が自分らしいと思えるんです」

――恋愛対象が女の子だと気づいたのは?

「中学生の時は好きな男の子がいたので、気づいたのは高校生の時。仲の良い後輩がいたんですけど、高校生になって、その子に彼氏ができたって聞いた時に、ものすごくショックで。失恋したような感覚があったことで、自分が女の子も好きになることに気づきました」

――周囲へのカミングアウトはいつ頃ですか。

「何年も誰にも言えませんでした。大学生になって、同性カップルがいたんですが周りの女の子たちが「女の子を好きになるって、理解できない」などと噂話していた時も、何も言わずにただ聞いていました。「そんなことないよ」と言ったら、また友だちが離れて行ってしまうと思ったので…」