門司駅遺構巡り嘆願書提出 担当学芸員の交代に反対

AI要約

取り壊される予定の初代門司駅遺構に関する追加調査を巡る意見の対立について、国際記念物遺跡会議(イコモス)関係者と市芸術文化振興財団の対立が表面化している。

イコモス関係者は、元の遺跡調査担当者が当たることの必要性を強調しており、撤回を求める嘆願書を提出した。

一方、財団側は別の学芸員も適切な見識を持っていると主張し、担当を変更する必要性を否定している。

 取り壊される予定の初代門司駅遺構(北九州市)を巡り、追加の発掘調査を担当する市芸術文化振興財団の男性学芸員の交代に反対し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)傘下団体である日本イコモス国内委員会副委員長の溝口孝司九州大教授らが24日、撤回を求める嘆願書を財団に提出した。月内の回答を求めている。

 嘆願書は、連続する追加調査では蓄積された多様な知識が求められるとして「元の遺跡調査担当者が当たるのが必須だ」と訴えた。

 対応した財団の久保山雅彦理事長は「別の学芸員も十分な見識を持っている。なぜ担当を変えてはいけないのか」と反論した。