“モノモノコウカン”で人もモノもつなぐ フリマアプリ全盛時代に「直接のつながり」で地域交流の場へ【鹿児島発】

AI要約

鹿児島県内で活動する「モノモノコウカンプロジェクト」は、子育て中に増える使わなくなったモノを交換する取り組み。

家庭で使われなくなった子ども服やおもちゃを交換し、新たな出会いを生み出す活動。

プロジェクトを続ける原田桃子さんは、使われることでモノに価値が生まれ、子どもたちの笑顔が増えることに喜びを感じている。

“モノモノコウカン”で人もモノもつなぐ フリマアプリ全盛時代に「直接のつながり」で地域交流の場へ【鹿児島発】

子育て中に増えてくる、サイズが合わなくなった子ども服や遊ばなくなったおもちゃなどの“まだ使えるモノ”。フリマアプリ全盛の今、“モノ”を通じて人と人の出会いにつなげようというプロジェクトが鹿児島県内で活動している。

カラフルな夏物の子ども服や雑貨。全て鹿児島県内の家庭で使われなくなったモノたちだ。

「モノモノコウカンプロジェクト」と名付けられ、2016年から続くこの取り組みでは、着られなくなった子ども服や、遊ばなくなったおもちゃを出品して、その数だけ他のモノに交換できる仕組みだ。

これまで不定期に鹿児島県内各地でイベントを開いて活動してきたが、今回、鹿児島市紫原に初めて常設の拠点を作った。運営する原田桃子さんは「お子さんたちもキラキラしておもちゃを見ていて、こんなに楽しいんだなと思って活動しています」と語る。

「もったいない」を「誰かの宝物に」をモットーに、志布志市で始まったこのプロジェクト。前任者の仕事の都合もあり、次の担い手を探していた時に手を挙げたのが原田さんだった。

活動に関わることになったきっかけについて、原田さんは「前職で勤めていたケーブルテレビの取材対象として、『ぜひ取材させてください』と声を掛けさせてもらったのがきっかけ。自分たちが大事にしたモノを次の人が使ってくれるなら、ぜひ使ってほしいと思っている人がこれだけいるのだなと知ることができた」と話した。

夫の創さんは休日に桃子さんを手伝っている。生後3カ月になる湊くんも一緒だ。取材した7月9日も、お店には親子連れのお客さんがやってきた。

創さんに抱っこされる湊くんを見て「かわいい~、ちょっと(首が)しっかりしてる」と、お客さんとの会話も笑顔で始まる。

親子が持ってきたのは、もう着られなくなった夏物の服だ。

原田さん:全部で15点なので15点分(交換できる)

利用者:このラッシュガードは?大好きなキティーちゃんだよ

原田さん:はーい、ありがとう。キティーちゃんのキラキラだねー

利用者:かげちゃん(お子さん)のお洋服がこれになったよ。やったね!

モノとモノを交換することで親子の間にも会話が生まれていた。利用した母親は「捨てるのももったいない服って結構あるので、こういうところで他の子に使ってもらえたらうれしい」と話す。