ベビーカーがエレベーターを待っていたら健常者は降りるべき? 開ボタン押し続ける母親の行動が賛否両論

AI要約

子連れや障害を持つ人がエレベーターを利用する際の問題について、SNSでの議論が続いている。

ある母親がエレベーターを譲ってもらうため、開扉ボタンを押し続けた体験を投稿し、賛否両論を呼んでいる。

事実上、健常者がエレベーターを利用する際のマナーについて再考を促す投稿であり、社会全体で配慮が必要な議題として取り上げられている。

ベビーカーがエレベーターを待っていたら健常者は降りるべき? 開ボタン押し続ける母親の行動が賛否両論

 ベビーカーや車いすの利用者がエレベーターに乗れないという問題が、SNS上で度々議論となっている。そんななか、開扉ボタンを押し続けエレベーターを譲ってもらったという母親の投稿が、SNS上で賛否両論を呼んでいる。2歳の息子の母で、現在は第二子を妊娠中という投稿者の女性に話を聞いた。

「ベビーカーで出掛けてエレベーター全然乗れなかったら『すいませーん! もうエレベーター何回も見送ってて!』『健常者の方いたら譲って貰えますかー?(ニコニコ)』って開ボタン押し続けて陽気に言えるくらいにはメンタル強くなったよ 言われないからいいやって思ってる人多すぎ 大抵『え、あ』みたいな反応して降りるし ほーらお前健常者じゃんって毎回思ってるよ」

 今月10日、エレベーターに乗れない際の対応についてつづった投稿は、3000件を超えるリポスト、1.7万件の“いいね”が寄せられるなど大きな話題に。投稿には「ちゃんと言えるママさんカッコいいです!」「ベビーカーの子連れがビクビクと顔色を伺う必要ないですよね」「もう少し子どもに優しい社会になったらなと思いますね」といった共感の声や、「うーん、気持ち分からなくも無いけど、開ボタン押し続けるのは違うかなぁ」「任意で譲るものであって、強制じゃないやろ」「ベビーカーと車椅子って同等の扱いなの?」「見た目では分からない障害を持ってる人もいると思うけど……」といった疑問の声など、さまざまな反応が寄せられている。

 投稿者は続く投稿で、「私は譲って貰えますか? って聞いてるだけで無理矢理降りてくれともお願いしてないし、降りない理由もどうでもいいです 降りてもらわなくても全然構わないしその時はみんな必要としてる方なんだなと思います」「優先エレベーターで健常者より優先されるべき人が、わざわざ言わなければ譲って貰えない状況になっている事の方がよっぽど問題だと思ってます」とあらためて投稿の意図を説明。

「エレベーターの優先利用にご理解下さいって言葉は電車での通話はお控え下さい、とか店内での飲食はご遠慮下さい、とかそういうのとほぼ同じなんですよね」「だから健常者で歩けるような人が乗っていて、優先されるべき人が中階でもいたらおりるが正解だし例え列に並んで順番だろうが1番先に乗せてあげる、が正解だと思いますよ」と、健常者がエレベーターを利用する際のマナーについてつづっている。

 今回の投稿に至った経緯について、女性は「私自身、妊娠出産を経てこんなにも混み合う場所のエレベーターに乗れないものかとびっくりしたからです。私は子どもがいないときも階段やエスカレーターを利用したり、優先席を譲ることが多かったので衝撃的でした。ベビーカーだけでなく、車椅子や移動が困難な方が困っている現状で何か改善できることはないかと考えた結果、こちらもただ待っているだけではなく声をあげていくことも大事だと思ったからです」と説明。

 賛否両論あった一連の反響については「まだまだ優先されるべき人が優先されていない現状や、当事者が声を上げてもたくさんの批判的な意見があることに悲しくなりました。ただ、子育てをしていると譲ってもらったり気を使ってくれる方と出会うことも多いので、本当にありがたいなと思うことも同じくらい多いです。私の行動に共感や賛同してくださる方もいたりして、うれしい気持ちになりました。これからはエレベーター以外での移動が難しい方が困ることなく、エレベーターが利用できるようになるといいなと思います」と話している。