「慰安婦=性奴隷」学術的に否定、バッシングにも負けず…ラムザイヤーさん、日本研究賞を受賞

AI要約

米ハーバード大教授と東京都立大名誉教授が国基研 日本研究賞を受賞。

ラムザイヤー氏が慰安婦問題に関する学術的論文で高い評価を得て、欧米の誤解を批判。

ラムザイヤー氏は日本愛を理由に猛攻撃に耐え、日本研究への貢献を謙虚に語る。

「慰安婦=性奴隷」学術的に否定、バッシングにも負けず…ラムザイヤーさん、日本研究賞を受賞

民間シンクタンク「国家基本問題研究所」(国基研)の第11回「国基研 日本研究賞」の授賞式と記念講演会が11日、行われた。

日本研究賞は米ハーバード大教授のジョン・マーク・ラムザイヤー氏、特別賞は東京都立大名誉教授の鄭大均(てい・たいきん)氏が受賞した。あいさつに立った国基研の櫻井よしこ理事長は「日本を理解し、発信してもらうことで、アジア、世界の役に立てる」と賞の意義を語った。

■「日本は故郷だから」…米ハーバード大教授 ジョン・マーク・ラムザイヤーさん(70)

いまも欧米に広がる「慰安婦=性奴隷」説を学術的に否定した論文集『慰安婦性奴隷説をラムザイヤー教授が完全論破』(ハート出版)が高く評価された。欧米の研究者らに激しく攻撃されながらも、決して自説を曲げなかった硬骨の学者は「だって何も間違っていないから」と語る。

戦前の朝鮮半島出身者の慰安婦は、一部マスコミが言っていたように軍関与で強制連行されたのではなく、「売春宿への身売り」であったという事実認識は近年、定着しつつあるが、海外ではまだまだ知られていないのが実情。同書に掲載された論文が、欧米アカデミズムに向けられ発表された意義は大きかった。

「欧米で慰安婦問題についてウソが書いてあるのには驚きます。欧米の日本研究者は、本当に日本語の文献を読んでいるか疑問だ」と語る。

幼い頃、父親の仕事の関係で来日。若き日を日本で過ごした。「法と経済学」を専門とする学者となっても、日本を研究対象にしてきた。古い日本語の史料も読みこなす。同書も戦前日本の史料などに基づくものだ。

しかし、バッシングはひどかった。2020年末に学会誌のインターネット版で論文(英語)が発表され、日本で産経新聞に要約が掲載されると、韓国で反発が起き、やがて左派が多い米国の研究者や学生たちから猛攻撃を受けた。

「友人と思っていた人からも批判され、心が痛みました」

なぜ日本の名誉のために、そこまでしてくれるのか。「日本は故郷だから」。受賞には「大した研究ではないのに、びっくりしました」と謙虚に語った。(菅原慎太郎)