【母が号泣】スーパーで泣き止まない2歳の息子。すると…近づいてきた女性の言動に感謝

AI要約

スーパーで子どもに怒鳴るお母さんに声をかけたエピソード。

リエさんがお母さんと子どもに寄り添い、お母さんの心情を理解した結果としての成果。

子育て中のお母さんへの理解と支援の重要性。

【母が号泣】スーパーで泣き止まない2歳の息子。すると…近づいてきた女性の言動に感謝

子育てをしていると、なかなか思い通りにならなくて、ついイライラしてしまったり、怒鳴ってしまったりすることもあるのではないでしょうか。

今回紹介するのは「スーパーで子どもに怒鳴るお母さん」についてのエピソードです。

イラスト:23ca

50代のリエさん(仮名)は、ある日スーパーへ買い物に行ったところ、入口付近のロビーで、お母さんから怒鳴られて泣いている2歳くらいの男の子を見ました。

お母さんはまだ小さい赤ちゃんを、抱っこ紐で抱えています。そのそばにいる2歳くらいの男の子が、何かあってお母さんから怒鳴られていたようです。しかし、なかなか泣き止まないことから、お母さんの怒りはさらにヒートアップ。人の目も気にせず、ヒステリックになって怒鳴り続けていたのです。

そんな親子に、周囲の視線も集まるようになったとき、リエさんはお母さんの目が真っ赤になっていることに気づきます。もう、心がいっぱいいっぱいになっているのだろうと思ったリエさんは、お母さんにそっと近づき「お母さん大変だったね。ちょっとそこに座って休もうね」と声をかけました。お母さんの背中に手を添えて、2歳くらいの男の子の手を取り、すぐそばのトイレ近くのベンチに座ることにしたのです。

そこでリエさんは、こんな言葉をかけました。

「子ども連れて歩くの大変だよね。言うこと聞いてくれないし、しんどいよね。毎日毎日頑張ってるよね。めちゃめちゃ頑張ってるよ」と。するとお母さんは、泣き始めてしまいました。

リエさんは、そんなお母さんの背中をさすりながら「すこーしお母さんも休憩ね」と言って、2歳の男の子とお話ししたり、手遊びしたりすることに。男の子も泣き止み落ち着いてきたので、リエさんは「またねー」と言って、その場を去りました。

このときの出来事について、リエさんに話を聞きました。

ーどうしてお母さんに声をかけようと思ったのでしょうか?

人目も気にせずヒステリックになっているお母さんの姿を見て、自分の子育て時代と重なり、彼女の心境がなんとなく感じられました。彼女は鬼でもなくひどい母親でもなく、ただただ一生懸命毎日子育てに向き合って必死なんだと。でも周りは、そのときの母親と子どものやりとりだけを見て、母親に軽蔑の視線を向けていたように感じました。彼女も自分で子どもへの怒りの暴走を止められないような感じがしたので、なんとかこの状況を変えたいと思い声をかけました。

ー リエさんが取った行動で、そのお母さんとお子さんはどういった反応をしていましたか? 

最初は少し放心状態だったのですが、我に返ったような様子になり、黙って私の言う通りにベンチに向かって腰を下ろしてくれました。ヒステリックな怒りの表情は脱力した哀しい表情に変わり、私が話しかけたあとは、無言で涙をポロポロ流していました。泣いていた2歳くらいの男の子は泣き止んでキョトンとしていましたが、私が話しかけているうちに、うなずくだけから自分の言葉で返してくれるようになりました。

ー その後、そのお母さんはどんな様子でしたか?

落ち着いていつもの穏やかさを取り戻した様子で、私と男の子とのやりとりを見守っていました。そして、私が立ち去るときにはお辞儀をしてくれました。

ー ご自身がした行動について、どう思いましたか?

過去の自分と重ね合わせて苦しくなったのが声をかけたきっかけでした。しかし、余計なお世話にはならなかったみたいで、お母さんも子どもも落ち着いたのでよかったです。

ー この体験を通して、何か意識していることや気持ちの変化などはありましたか?

子育て中のお母さんは、一人で長時間必死に一生懸命に頑張っているが故に、いっぱいいっぱいでヒステリックになっていることもあるということを理解している世間の一人でありたいです。

ー この経験を通して、同じような状況で悩む方にどのようなことを伝えたいですか?

毎日一生懸命、幼い子どもに向き合って頑張っていても、自分が思い描くような理想のお母さんになかなかなれず、思い通りにはならないのが子育てです。頑張っている自分を認めてあげて、いい加減の子育てをしてみてください。

過去の自分とそのお母さんが重なってしまったというリエさん。リエさんが声をかけてくれたことで、お母さんも安心して涙が出たのでしょう。スーパーなどでは、子どもが泣くとつい焦ってしまうもの。ですが、お母さんは必死に頑張っているということを周りが理解し、声をかけ合っていきたいですね。

※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。