危険度を“見える化”…『熱中症搬送者数予測サイト』公開 約14万件の患者データと天気予報等からリスクを予測

AI要約

名古屋工業大学の平田晃正教授が熱中症を予測するサイトを公開しました。

熱帯夜が続く日本で猛暑が続き、注意が必要です。

熱中症予測データは教育現場や医療体制に活用されています。

危険度を“見える化”…『熱中症搬送者数予測サイト』公開 約14万件の患者データと天気予報等からリスクを予測

 暑い日が続いていて「熱中症」への注意が必要です。名古屋工業大学の平田晃正教授らは7月9日、熱中症で搬送される患者数を“1週間先”まで予測するサイトを公開しました。

 東海地方は9日、三重県尾鷲市の最高気温は36.3度と猛暑日になりました。他にも、三重の紀伊長島で37.2度、伊勢市小俣で36.7度など、三重県を中心に危険な暑さとなりました。

 名古屋は最高気温34.7度で、6日連続の猛暑日とはなりませんでしたが、時折雨も降るなどムシムシした暑さとなりました。

 名古屋工業大学の平田晃正教授は9日、熱中症による搬送者の数を予測するサイトを発表しました。アクセスすれば誰でも見ることができます。

名古屋工業大学の平田晃正教授:

「一般の方で興味を持っていただける方と、学校などの管理側の方にご利用いただきたい」

 約14万件に及ぶ熱中症患者のデータと、最新の天気予報などを組み合わせることで、1週間先までの搬送者を予測します。

 愛知県の情報をみてみると、9日の予想は148人でした。10日以降は雨のため、搬送者は少なくなる見込みとなっています。こうした予測を、病院の医療体制や学校での活動などに活用してもらいたい考えです。

 データの活用はすでに始まっています。名古屋市消防局では2023年から、熱中症の危険度を「見える化」する取り組みをしていて、最高気温や暑さ指数などを入力すると、熱中症リスクがグラフになります。この数値が60%を超えると、熱中症リスクが高い日となります。

 1週間分の予測は、市内600以上の幼稚園や小中学校に提供し、教育現場で役立てられています。

 名古屋市天白区のひばり幼稚園では、小さな子供たちは大人と暑さの感じ方が違うため、リスクが高い日は外での遊びを避けるなどしているということです。

名古屋工業大学の平田晃正教授:

「1週間先までのデータがあれば、体育の授業をどうするか等に利用できるということ。また、去年は教育委員会さんのご判断で、屋外の授業を中止するようなご判断もされたかと思います」

 公開された「熱中症搬送者数予測サイト」は現在、愛知県など8つの都道府県に対応していて、8月からは岐阜県と三重県についても情報を提供するとしています。