「麦茶」vs「水」夏の水分補給におすすめなのはどっち? それぞれのコスパも解説

AI要約

麦茶と水の栄養面、コスパについて比較。麦茶は塩分不足に注意し、ナトリウムだけでなくカリウムやカルシウムも排出される夏には有益。自家製麦茶のコスパも良い。

冷たい麦茶は別として、水は重要な塩分補給を忘れずに。麦茶の栄養面やコスパを考え、適量を摂取することが大切。

ただし、過剰摂取は注意が必要。冷え性や高血圧の人は塩分を過剰に摂らないように注意が必要。

「麦茶」vs「水」夏の水分補給におすすめなのはどっち? それぞれのコスパも解説

暑い日が続くと熱中症対策として、水分補給は非常に大切になります。夏になると麦茶の広告をよく見かけるようになることから、いつもは水で水分補給している人も、夏は麦茶のほうがいいのだろうかと考える人もいるのではないでしょうか?

本記事では、水と麦茶の栄養面、コスパについて比較解説します。

冷たい麦茶は暑い夏にピッタリのイメージがありますが、実は熱中症対策の飲み物としてはあまり適していません。その理由は塩分(ナトリウム)が足りないからです。熱中症対策として水分だけでなく、塩分補給が必要な理由をご存じでしょうか?

汗にはナトリウムが含まれており、汗をかくと身体(体液)から水分とナトリウムの両方が失われます。

汗を大量にかくと体液のナトリウム濃度が急上昇し、喉の乾きを誘発します。この状態で塩分を補給せずに水分だけ大量に補給すると体内のナトリウム濃度が薄まり、その後に汗をかいてもナトリウム濃度が上昇せず喉が乾きにくくなります。

そして水を飲みたいという気持ちが失われると脱水状態に気づかず、熱中症になりやすい状態になってしまうのです。

汗をかいた後、麦茶を大量に飲むことは水分補給としてはよいのですが、塩分も補給しないとその後の脱水症状に気づきにくくなるというデメリットもあるのです。

麦茶にはカリウムやカルシウムなどのミネラル、血液がサラサラになる効果があると言われているアルキルピラジンが含まれています。

また麦茶の原料である大麦には身体を冷やす働きもあると言われています。ミネラル成分やアルキルピラジンが含まれている麦茶は、水よりも栄養面で優れているといえるでしょう。

夏に汗をかくとナトリウムだけでなく、カリウムやカルシウムも排出されます。麦茶にはナトリウムが含まれていないので、麦茶を飲むと同時に塩分を摂取すれば、熱中症対策になるでしょう。

自宅で水道水を利用して作る水出し用麦茶ティーバッグは、商品にもよりますが1パック(1L分)あたり5~8円程度のものがAmazonで売られています。

一方、同じくAmazonでペットボトルの水を購入するのであれば、1Lあたり60円(2Lで120円)程度なので、コスパでは自家製麦茶が圧倒的に良いといえそうです。1日に2L飲むと仮定すると、自家製麦茶のほうがペットボトルの水よりも1日で約100円、1ヶ月で約3000円、7~9月の3ヶ月間で9000円程度の節約になります。

また子どもが学校や保育園・幼稚園などに持っていく水筒に麦茶を利用する場合、1日に2L以上の麦茶が必要になることもあります。そのような家庭ではペットボトルの水から自家製麦茶に変えるだけで数万円程度の大きな節約となる可能性もあります。

麦茶は熱中症対策に必要な塩分が含まれていませんが、水よりも栄養面に優れており、塩分を加えれば熱中症対策の飲み物としても適しています。

またペットボトルの水よりも自家製麦茶のほうがコスパは圧倒的に良く、家族みんなで飲むなど量が多くなれば夏の3ヶ月間で数万円の節約になる可能性もあります。

ただし冷たい麦茶を飲みすぎたり塩分を摂りすぎたりすれば、逆に体調を崩しかねません。冷え性の人や高血圧の人は注意が必要です。

出典

文部科学省 食品成分データベース

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー